プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

社会、ニュース、歴史、その他について日々思うことを書いていきます。【プロレス・格闘技編】はリンクからどうぞ。

2022-01-01から1年間の記事一覧

安倍元首相の銃撃死-暗殺の技術的側面(上)

7月8日の昼前、奈良市の大和西大寺駅前で参院選の応援演説をしていた安倍晋三・元首相(67歳)が、背後から自作銃で撃たれた。 そして午後5時ごろ、出血多量で死去。 現役の首相ではないとはいえ現役の国会議員、かつキングメーカーとも呼ばれる影響力を保持…

尼崎市USB紛失:ベンダー・ロックインは「解決不能問題」か?

尼崎市のIT業務の再々委託先社員が、市民全員の情報が入ったUSBを紛失した問題で―― 元委託業者たるビプロジー社(旧日本ユニシス)が、30年以上前に市の住民情報を管理するシステムを開発して以来、ずっとその関連業務を受託していることが報道された。 この…

「au大障害でクレーム客殺到」と「労働意欲・愛国心の喪失」は関係ある

7月2日未明から、au(KDDI)の回線が全国的に通信障害に陥った。 そうなると案の定と言うべきか、各地のauショップに大勢の客が詰めかけたらしい。 もちろんその中には、「通信障害はいつ終わるの? 謝って済むレベルじゃねえだろ」とか店員に詰め寄る客もい…

「舞妓の処女は5000万円」-女性の体の過大評価について(下)

この「女性の体の過大評価を(心の中で)止めること」は、むろん性犯罪の防止にも有効である。 痴漢や盗撮がバレたらどんな目に遭うか、職を失い人生を失うものであるか、知らない男はいない。 そのリスクは恐ろしいもので、たとえ良心の全くない男でも、そ…

「舞妓の処女は5000万円」-女性の体の過大評価について(中)

さて、今回の「舞妓の処女は5000万円」というのはさすがに極端(信憑性を疑うくらい)だが―― 要するにこれは、(未成年の)「売春・買春」である。 では道徳的・倫理的観点は別として、この売買春の適正な価格はいくらだろうか。 まともな値段の範囲とは、と…

「舞妓の処女は5000万円」-女性の体の過大評価について(上)

元京都の舞妓という女性が「舞妓界の闇」を告発したということで、京都や舞妓関連業界は大揺れになっているらしい。 (⇒ 週刊女性PRIME 2022年6月30日記事:元舞妓の「5000万円で人身売買」衝撃告発の余波!是枝裕和監督が手がけるネトフリ“舞妓ドラマ”にと…

「社外取締役」という究極の性善説&民営天下り制度(下)

さて、社外取締役というのが「民営の天下り制度」であり威信材・勲章だということの他に、もう一つ思うことがある。 会社法が2021年の改正で「上場企業の取締役は、その3分の1以上が社外取締役でなければならない」とまでしたのは、 端的に言えば「性善説は…

「社外取締役」という究極の性善説&民営天下り制度(中)

ところで、よく社外取締役は「客寄せパンダ」とも言われる。 世間的知名度のある人が任命されたときは、特にそう言われる。 しかし不思議なのは、客寄せパンダとはそれが会社の売上に貢献するとき―― または会社のイメージアップに貢献するとき、初めてその役…

「社外取締役」という究極の性善説&民営天下り制度(上)

週刊ダイヤモンドを私は購読していないが、それでも時に面白そうな記事が目に入ることがある。 今回のそれが、「例の」社外取締役というものについてである。 diamond.jp 社外取締役―― おそらくそれは、その会社の中で最も社員の怨嗟の的になっている地位で…

社員侮辱賞状(症状)事件-加速する労働忌避感情「働いたら負け」

青森県八戸市の住宅会社が、自社社員に「症状」と題された賞状風の侮辱文を「新年会の余興」として手渡すのが慣例となっていた事件――その40代社員はパワハラで自殺した――は、改めてネット界のかつての名言を思い出させるものとなった。 その名言とは、「働い…

尼崎市民全員個人情報USB紛失と今度こそ真剣に「酒の害」

6月23日、兵庫県尼崎市は、尼崎市民46万人の個人情報が入ったUSBを業務委託先の社員が持ち出して紛失した、と発表した。 なんでもこの委託先社員は、 ●個人情報を市の許可なくUSBに移して持ち出し、 ●帰宅途中に食事・飲酒し、 ●泥酔して路上に寝ていて、目…

エイベックス松浦会長の女性タレント総蔑視生配信と「スゴい人」賛美のアホらしさ

6月19日、日本におけるエンターテインメント企業の雄、エイベックスの松浦勝人(57歳)会長は―― そのYouTube生配信で、女性タレント約20人について「ブス」「ババア」だのという蔑視発言を約6分間行った。 (なかなか驚異的なスピードである。) (⇒ デイリ…

「女の絵」経済というニューエコノミーとフェミニズム・ルッキズム

大手VTuberグループ「にじさんじ」の運営社であるANYCOLORが6月、東証グロース市場に上場した。 6月16日時点の時価総額は2714億円で、フジ・メディア・ホールディングス(フジテレビの持株会社)を50億円上回る。 その代表の26歳男性は株式の46%を所有して…

同性婚禁止が違憲だとすれば、近親婚と重婚の禁止も違憲ではないか?

6月20日、大阪地裁は「日本で同性婚が認められていないのは違憲ではない」との判決を下した。 昨年3月の札幌地裁では違憲判決が下っていたので、同性婚賛成派にとっては逆転敗訴の形である。 (⇒ 朝日新聞 2022年6月20日記事:同性婚を認めないのは「合憲」 …

男女平等意識の試金石&最卑近問題「デート代のワリカン」

先日の記事では、「20代独身男性の4割が今までデート未経験」というニュースについて書いた。 そしてデートと言えば、常に「問題」になるのがワリカン問題である。 すなわちデート代は男女がワリカンにすべきか、男が全部払うべきかという問題だ。 これにつ…

同性愛要素「バズ・ライトイヤー」上映禁止14か国に誰も抗議しない不思議

最近これでもかと「LGBT+」成分を取り入れているディズニーが、今度は『バズ・ライトイヤー』という作品でまたもその成分を織り込んだ。 作中では女性同士のキスシーンがあるということで、そのせいで世界14か国がこの映画を上映禁止にしたという。 (⇒ カ…

20代独身男子の4割はデート未経験ー「告白は迷惑、ナンパは精神異常」の時代

つい先日、日本の「男性の4人に1人、女性の6人に1人は生涯未婚」であるとするニュースについて、記事を書いた。 (⇒ 2022年6月11日記事:「男女の4~6人に1人は生涯未婚」は妥当な水準ではないか説) それから間髪入れず本日、内閣府の男女共同参画白書にお…

「男女の4~6人に1人は生涯未婚」は妥当な水準ではないか説

日本の生涯未婚率、すなわち50歳までに一度も結婚したことのない率は、2020年にとうとう男性25.7%(4人に1人)、女性16.4%(6人に1人)に到達したらしい。 1980年には男2.6%、女4.5%だったのと比べれば、驚異的な伸長だ。 (⇒ 読売新聞 2022年6月11日記…

「ジェンダーレス水着」等で日本の未来は変形イスラム化?

現代のトレンドとして「ゲーミフィケーション」などがあるが、間違いなくその一つが「ジェンダーレス」である。 また、もう「LGBT]ではなく「LGBTQ+」が“正しい”名称らしい。 (たぶん、これくらいが憶えられる限度だろう) そしてジェンダーレス制服に続き…

小学生「さんぽセル」に批判殺到と、反論&クラウドファンディング

日本の小学生が背負うランドセルの重さというのは、昔から有名である。 それを2本のスティックによりキャリー化し、体感重量を90%も軽減するという「さんぽセル」という商品を、「悟空のきもち THE LABO」という会社が発売する。 その原案は、栃木県に住む…

学校「あだ名・呼び捨て禁止令」と「先生」廃絶論

いま全国の小学校で、クラスメイトや友人を「あだ名」や「呼び捨て」で呼ばず「さん付け」で呼びましょう、という指導が広がっているという。 (⇒ 読売新聞 2022年5月28日記事:「あだ名」「呼び捨て」は禁止、小学校で「さん付け」指導が広がる) いま全国…

バイデン大統領、日本の常任理事国入り支持&台湾防衛明言

5月23日、来日したアメリカのバイデン大統領は、 ●日本の国連常任理事国入りを支持する ●台湾防衛(台湾有事の場合には軍事介入する)は我々の約束である と明言した。 ここまで踏み込んだ、かつ大胆な発言をしようとは、大方の人には予想外だったはずだ。 …

阿武町誤振込事件への苦情電話のキモさと「電話応対賤業論」

山口県阿武町のコロナ対応低所得者向け給付金4630万円「誤振込」事件について、同町への移住者である24歳の男が逮捕された。 なんでも誤振込当日からオンラインカジノにカネを使いまくって、今はほぼ全く残金がないらしい。 そして当然のごとく同町には「苦…

キラキラネーム公認へ-日本人の名前、何度目かの大転換期

5月17日、政府法制審議会(戸籍法部会)は、戸籍に読み仮名を記載する法改正の中間試案をまとめた。 そしていわゆる(漢字と読み方が普通は一致しない)「キラキラネーム」をどの範囲で認めるか、3つの案を併記した。 しかしおそらく、「光宙」と書いて「ぴ…

史上最大翼竜は「飛べない翼竜」化していたか-いわゆる移行型の不思議

史上最大の飛行生物として有名な「ケツァルコアトルス」は、男子のロマンを掻き立てる点においてティラノサウルスに匹敵する魅力がある。 あれほど巨大な生物が空を飛ぶという勇姿は、間違いなく恐竜時代のハイライトの一つである。 ところかそのケツァルコ…

上島竜兵すら自殺する世界に生きる、ということ

5月3日、俳優の渡辺裕之(66歳)が自殺死した。 「ファイト、一発ぁーつ!」で有名な、リポビタンDのCMに出ていたので知られる人である。 そして5月11日、ダチョウ倶楽部メンバーでありリアクション芸の大家、かつ後輩芸人らとの集まり「竜兵会」すら有名な…

「体育座り」以外も全ての「座る」は体に悪い―その働き方改革はできるか?

ついにその日が来た。 あの学生時代に誰もがやってきた「体育座り」が、槍玉に上がる日がである。 (⇒山陰中央新報ニュース 2022年5月6日記事:体育座り「つらい」腰痛原因 見直す学校も) 私は上記引用記事で初めて知ったのだが、あの体育座りというのは「…

デジタル庁職員に不満渦巻く―日本の道徳はDX化に向いてない

5月1日、デジタル庁が業務改善のため実施した内部アンケートの結果がわかった。(公表してないのに、わかったらしい) 回答率は85%(約550人)という驚異的な高さであり、その内容は 「業務が多すぎる」 「風通しが悪い」 「やる気を失っている若手が非常に…

静岡市公園にスタバ出店断念ー老害反対と「スタバ基準論」

静岡市は葵区の、城北公園のPFI整備事業。 そこにはスターバックス(スタバ)が出店することになっていたのだが、それが地元住民の一部の反対を受け、出店を断念することになったらしい。 (⇒ 静岡新聞 2022年4月25日記事:「非常に残念」「市側の対応はどう…

婚約指輪は「コスパが悪い」「貧困層への配慮がない」とならないのか

読売新聞の「大手小町」の「発言小町」は、かなり高い頻度で面白い記事や発言・それへの反応を掲載してくれるメディアである。 最近は、「婚約指輪が高すぎるとして彼女に割り勘を提案したら機嫌を損ねた」とする30代公務員男性の投稿が、とても波紋を広げた…