プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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同性愛要素「バズ・ライトイヤー」上映禁止14か国に誰も抗議しない不思議

 最近これでもかと「LGBT+」成分を取り入れているディズニーが、今度は『バズ・ライトイヤー』という作品でまたもその成分を織り込んだ。

 作中では女性同士のキスシーンがあるということで、そのせいで世界14か国がこの映画を上映禁止にしたという。

(⇒ カラパイア 2022年6月16日記事:ディズニー映画「バズ・ライトイヤー」が世界14か国で上映禁止。同性同士のキスシーン描写で)


 まず思うのは、どのニュース媒体を見ても、この世界14か国という14か国のフルラインナップが書かれていないことである。

 書かれているのは「中国、サウジアラビアクウェートレバノンインドネシア、マレーシア、エジプトなど」までであり、残りの7か国はどこなのだろう。

 これは結構知りたい人がいると思うのだが、なぜその報道機関もそれを報じないのだろうか……

 まさか「それ以外の7か国は、報じる価値もないマイナーな小国だから」ということなのか……

 
 そして次に思うのは、こういう「同性愛禁止」「LGBT+の排除・禁圧」を堂々とやっている国に、どうして誰も正面から抗議や批判をしないのだろうということだ。

 もちろん私もこんなことを綿密にウォッチングしているわけではないから、抗議・批判が実在していたとしても、それを知らないだけかもしれない。

 しかし少なくとも、誰かから抗議・批判がなされたという報道をほとんど見たことがない、というのは確かだと思うのだ。

 なぜ誰もこういうことで、「中国、サウジアラビアクウェートレバノンインドネシア、マレーシア、エジプトなど」は

●遅れている。

●けしからん。

●人権抑圧だ。

●非人道的だ。

●速やかにそういうことは止めよ。

 と、ハッキリと抗議・批判をしないのだろうか。

 これらの国は「そういう国だから仕方ない」「そういう文化だから仕方ない」「そういう伝統だから・宗教だから仕方ない」と見なされているのだろうか。

 しかし、だったら、日本だって「そういう国・文化・伝統・国民意識」だから同性愛やLGBT+が認められないのは仕方ない、とならなければおかしいのではないか。

 ひょっとして皆さん、「イスラム圏は世界のうちに入らない。とりあえず無視しといていい」とか思ってませんか?

 実際には人口動態からして、近未来の地球は「イスラムムスリム)の惑星」になりそうだというのに……


 それにしても、本当につくづく不思議なのである。

 こんなに明白にLGBT+差別をしている国がいくつもあるのに、

 日本や欧米の政府がこんなことをしたら、たちまちボコボコに叩くため立ち上がる人や団体に不足はないというのに、

 そういう人たちや団体がこれら「差別諸国」をいっさい叩こうとしない、という情景は。

 まあ、そうは言っても私も、「男同士のキスならともかく女同士のキスならいいんじゃないか」と直感的に思ってしまったので、まだまだ価値観のアップデートが足りないのだろうが……(笑)