プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

社会、ニュース、歴史、その他について日々思うことを書いていきます。【プロレス・格闘技編】はリンクからどうぞ。

2019-01-01から1年間の記事一覧

イオン「マスク着用禁止」と日本人のマスク好き・マスク依存症について

12月中旬、小売り大手のイオンは、グループ会社も含め「接客時のマスク着用を、原則として禁止する」方針を伝えた。 特に傘下の靴小売チェーン「ジーフット」では、接客担当社員だけでなく、取引先と打ち合わせする事務職にも禁止が及んだと伝えられている。…

日本のジェンダーギャップ過去最低を更新(153ヵ国中121位)-日本女性に政治は不人気?

12月17日、世界経済フォーラム(WEF)が「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数」2019年版を発表した。 これは男女間の格差の大きさを国別に比較したものだが―― 日本は153ヵ国中121位(2018年は110位)2017年の114位からさらに後退し、主要7カ国(いわゆるG…

東尋坊残虐致死事件-少年法を廃止したいなら地方分権を進めよ

自殺の名所として知られる東尋坊(福井県坂井市)で、際立って残虐・酸鼻な事件が起こった。 39歳のとび職の男と17~19歳の少年6人が、20歳の男性を海へ飛び降りさせて殺害したのである。 しかもその前に、この男性は27時間にわたり ●ハンマーで歯を折られる…

「子殺し」元農水省事務次官に懲役6年判決-現代の大岡裁きと「子を持つリスク」の顕在化

日本の誰もが知る超有名事件となった、元農林水産省事務次官(76歳)による長男(44歳)殺し―― 12月16日、東京地裁はその判決を下した。結果は懲役6年の実刑であった。 (⇒ FNN PRIME 2019年12月16日記事:長男殺害の元農水次官に懲役6年の実刑…裁判員「家族…

経産省・性同一性障害職員の「女子トイレ使用制限は違法」判決-決戦?「女性の心情」vs「日本は遅れている」

12月12日、体は男だが心は女という性同一性障害職員が「女子トイレの使用や人事異動を制限されるなどしたから処遇改善と損害賠償」を国に求めた裁判で―― 東京地裁は、国への敗訴判決(賠償金132万円の支払い)を下した。 www.huffingtonpost.jp この件につい…

安倍政権「反社の定義は困難」閣議決定-甦るFBIフーバー長官「アメリカにマフィアなるものは存在しない」

12月10日、安倍政権は歴史的な閣議決定を行った。 ヤクザや暴力団を意味するはずの「反社会的勢力」の定義として、「その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり、限定的・統一的な定義は困難」とする答弁書を作成することを決めたのだ。 これは、もし…

新幹線殺傷犯「謝罪の気持ち一切ない」-日本で死刑廃止は無理である

昨年6月に新幹線内で3人を殺傷した小島一朗被告(23歳)の裁判での言動が、ネットニュースに広く流れている。 事件当初はこの人、「むしゃくしゃしてやった。誰でもよかった」などと決まり切ったテンプレート動機を言っていたので、 てっきり凡百の衝動殺人犯…

2019流行語大賞は「ONE TEAM」…って知ってる? 新語・流行語大賞は「遅れた旧世代向けイベント」?

12月2日、毎年恒例の「ユーキャン新語・流行語大賞」(『現代用語の基礎知識』選)2019年度の表彰式が行われた。 栄えある年間大賞は「ONE TEAM」。 これは今年のラグビーワールドカップ日本大会で、日本代表のヘッドコーチであるジェイミー・ジョセフ氏が掲…

「小籔病人ポスター」に4070万円-吉本興業の特権企業化と「お笑い芸人=理想的な人間像」の時代

吉本興業のお笑い芸人である小籔千豊(こやぶ かずとよ)が、死にそうな末期患者を演じた厚生労働省「人生会議」啓発ポスターは―― そのデザインに猛批判を受け、全国自治体への配布は取りやめとなった。 これについて11月28日、参院厚生労働委員会で野党が批…

2019年の出生率は30年ぶりの大幅減-人口減少の主因は「人間関係」という北東アジア土俗病?

既に危機的に低下しているとされる日本の出生率が、2019年はさらに低下するという。 厚生労働省の人口動態統計速報によると、今年1~9月の出生数は67万3800人で、前年同期比5.6%減である。 日本生まれの日本人に限ると、これよりさらに3万人程度少なくなる。…

「バチェラー・ジャパン」やらせスクープ-リアリティ・ショーは「リアルなショー」のことである

アマゾンプライムビデオでトップクラスの人気を持つという「バチェラー・ジャパン」を、しかし私は見たことがない。 主題に興味がないからである。 それはそれとして、「台本なし」を謳うその番組に実は「やらせ」があったことを、例によって文春砲こと週刊…

「他人の握ったおにぎりは食べたくない」-日本の真の伝統「ケガレ意識」が急拡大中?

他人の握ったおにぎりなんて、食べられない・食べたくない―― そういう人が多いというのは皆さんご存じだと思うが、ついにその「問題」が大学の医学部の入試試験に採り上げられたという。 gendai.ismedia.jp リンク切れを考慮して問題文だけ抜粋してみると、…

日韓GSOMIA破棄、ギリギリで回避-日本人がもはや北朝鮮を脅威と思っていない件

11月22日の夕方、韓国大統領府は、例の日韓「GSOMIA(軍事情報包括保護協定)破棄」を当面取りやめることを決定し、日本政府に通告した。 tairanaritoshi-2.hatenablog.com GSOMIAは11月23日の午前0時(つまり23日になった瞬間)に協定期限の満了を迎えてい…

トヨタ「学歴ロンダリング」パワハラ自殺事件-所詮トヨタも日本企業、国際競争にはいずれ勝てない?

なかなか印象に残る記事タイトルであり、内容である。 2017年、トヨタ自動車の男性社員(当時27歳)が適応障害を起こして自殺したが―― その原因は上司からのパワハラであるとして、労働基準監督署が労災認定していたことがわかったという。 なんでもその上司…

セブンイレブンと日本郵便が「日本最大のブラック企業」扱いされる時代-では海外はどうなのか?

セブンイレブンと郵便局(日本郵便)。 この「日本を代表する企業」とも言える2社が、まさか「日本を代表するようなブラック企業」と世間に認識されるようになるなんて、20世紀末の時点で想像した人は少ないだろう。 ここ数年この2社は、(少なくとも労務面…

「ら抜き言葉」こそ「美しい日本語」であり使うべきである、その理由

「ら抜き言葉」は、間違った日本語の使い方とされている。 少なくとも正式ではなく、改まった場で使うべき言葉でないとされている。 しかし私は逆に、ら抜き言葉こそ世に言う「美しい日本語」であり、ら抜きでない表記はむしろ絶滅した方が良いと思っている…

「別に」の女・沢尻エリカ薬物違反で逮捕-態度の悪い人間への「偏見」が会社と自分を守る?

沢尻エリカ(33歳)と言えば、「別に」の女である。 その沢尻エリカが11月16日、合成麻薬MDMAを自宅に所持していたとして、警視庁に麻薬取締法違反容疑で逮捕された。 私は芸能界や女優に全く興味を持っていないが、それでもこの「別に事件」は覚えている。 …

また新たなナスカの地上絵発見-「ナスカの地上絵、お地蔵さん」説

快挙である。 11月15日、日本IBMと山形大学は、AIの活用でかの有名なペルーのナスカ台地を調査し、新たな地上絵を1点発見したと発表した。 また、AIを使わわない手段で、新たに142点の地上絵を発見したことも発表した。 www.itmedia.co.jp このうちAI活用し…

大阪茨木SM暴力消防署-輝ける封建土人国・日本の社会風土

自分で書いてまるで「にっかつロマンポルノ」のような記事タイトルだと思ったが、しかしそんなタイトルがふさわしいような事件である。 後輩の20代男性消防士に暴行を加えたとして、大阪府の茨木市消防本部の男性職員3名(47歳・34歳・33歳)を懲戒免職とし…

「桜を見る会」は嘘つきの宴?-また出た「招待者名簿は廃棄したので調査できない」ウソ答弁

安倍晋三総理大臣が主催する「桜を見る会」が、公費を私物化しているとか、安倍晋三後援会の所属者比率が異常に多いのではないか、などと叩かれている。 無知ながら、私はこんな会があることを知らなかったのだが(しかし、いかにもありそうな会だとは思う)…

新説「ガリバー旅行記には御伽草子の影響がある」-伝播説の魅惑と眉唾

かの有名な『ガリバー旅行記』(イギリスで1726年刊)が、日本の御伽草子のうち『御曹司島渡』『蓬莱山』(室町時代に成立)の影響を受けているのではないか、との説が発表されるらしい。 (⇒ 中日新聞 2019年11月7日記事:ガリバーに御伽草子影響か 「小人…

田代まさし&スノボ国母のダブル薬物逮捕-「犯罪は犯罪でなく病気」説は正しい?

11月6日、元スノーボードのオリンピック日本代表のプロスノーボーダー、国母和宏 氏(31歳)が大麻取締法違反の容疑で逮捕された。 同日、元タレントの田代まさし 氏(63歳)が、覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕された。 図らずも有名人2人が、全く同日に同…

首里城焼失-「歴史建造物完全復元=屋内防火設備なし」はもう諦めよ、「どうせ」オリジナルではないのだから

10月31日の夜、沖縄の象徴的建造物である首里城(那覇市)が炎上した。 火災は同日13時30分ごろ鎮火したのだが、結局は正殿・北殿・南殿・書院の鎖之間(さすのま)・黄金御殿・二階殿・奉神門の7棟を全焼し、焼損面積は4836㎡に及んだという。 私は残念なが…

アメリカ、ISIS指導者バグダーディ殺害を公表-時代は「核の抑止力」から「特殊部隊の抑止力」へ?

10月27日夜、アメリカのトランプ大統領は、イスラム国(IS、ISIS)の指導者であるアブーバクル・バグダディを米軍特殊部隊が殺害したと発表した。 私はこのトランプ大統領の発表を、スカパーのCNN-Jで見たのだが―― その同時通訳でさえ、「彼は犬のように、臆…

海兵隊名誉勲章受章者「戦争ゲームは悪影響」-現代日本のタブーに触れた戦士

元アメリカ海兵隊員で名誉勲章の受章者であるダコタ・メイヤー氏が、世に氾濫する戦争ゲームについて、 ●戦争を美化し、 ●苦痛というものを当たり前とし娯楽化し、 ●戦争というものを「こんなにクールなんだぞ」と美化している。 ●殺人にクールなんてものは…

続・教師間いじめ事件-「カースト」がなくならないのは「上下関係があるのが道徳」とみんなが思っているから

前回記事で書いた、神戸市立東須磨小学校「教師による後輩教師へのイジメ」事件について、 教育評論家の尾木ママこと尾木直樹氏が、 この事件の背景には「スクールカースト」ならぬ「職員室カースト」がある、と意見を述べた。 (⇒ スポーツ報知 2019年10月1…

「学校の女帝」教師の後輩イジメと人事異動の是非-人は簡単に「封建土人小王国」を作る

神戸市立東須磨小学校で発覚した、「教師による教師へのイジメ」事件は、大きな反響を呼んでいる。 その加害教師らが撮影したという「激辛カレーを強制的に食べさせる」動画をニュースで見たが―― それはとても30代の男性教師3人・40代の女性教師1人とは思え…

関西電力原発巨額裏金事件-素晴らしき死は恫喝者も消去する&やっぱり原発は廃止すべき?

関西電力の経営陣が、その原発が所在する福井県高浜町の元助役の森山某氏(今年3月に90歳で死去)から巨額の「裏金」3億円超を受けていたということが、突如として露見した。 その森山氏(以下、周りの人がそう呼んでいたと言うから「M」氏と呼ぼう)の関電…

香港騒乱2019-中国共産党王朝は定番どおり民衆反乱で滅ぶ?

中華人民共和国(中国共産党王朝)の建国70周年記念日である2019年10月1日―― 香港では、かねてから言われていたように若者ら数万人がデモを起こし、警官隊との衝突が発生した。 北京での建国記念式典・軍事パレードで、習近平主席は「香港の一国二制度は堅持…

グレタ・トゥーンベリやヴィーガンを笑う者は未来に負ける?-企業の「道徳リスク」

国連本部で地球環境に関する「炎の大演説」をやった環境少女グレタ・トゥーンベリ(16歳)が―― 飛行機に乗ることは信条が許さないから(地球環境を汚すから)、飛行機に乗れないで母国スウェーデンに帰る手立てがなく困っているそうである。 (行きは、ヨッ…