4月23日、ラジオ『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』において、岡村隆史が次のように言って大批判を浴びている。
●(新型コロナの蔓延について)神様は、人間が乗り越えられない試練は作らない。
●(希望を持てという意味で)コロナが収束したら、絶対に面白いことがある。
●収束したら、なかなかの可愛い娘が、短期間だけれど風俗嬢になる。
●そういう娘は短期間でお金を稼がないと苦しいので、3カ月の間、集中的にそういうところでパッと働いてパッとやめる。
●だから「え? こんな子入ってた?」という娘が絶対入ってくる。
●だから今は我慢して風俗に行くお金を貯めておき、仕事ない人も切り詰めて切り詰めて、その3カ月のために頑張って、今、歯を食いしばって踏ん張りましょう。
これを一読しただけでヒドいと感じる人が多いのはわかるが、しかし私が一番意外というか知らなかったのは――
岡村隆史という人が、「風俗野郎Aチーム」と自称するほど、今でも風俗店通いをしている(らしい)ということである。
ナインティナインの岡村と言えば、名前も顔もとてもよく知られているはずなのに、それでもまだ風俗へ行っているのである。
もちろん、普通の男性では行くこともできないほどの高級店が主力なのかもしれないが……
私だったら、たぶんいくらそういう店が好きでも、やっぱり行かなくなるところだ。
さて、話の内容だが……
これと同じようなことは1990年代、「北朝鮮はもうすぐ崩壊する」と言われていた頃にも、堂々と週刊誌に(大衆週刊誌だが)書かれていたような記憶がある。
いわく、北朝鮮が崩壊したら、北朝鮮の美女たちが日本のエロビデオに大量出演するだろう、というような内容である。
幸か不幸か北朝鮮は崩壊せず、北朝鮮の「元・喜び組」「元・美女軍団」が日本のAV業界に大量に流れてくることもなかった。
それはともかく岡村隆史の「希望」と「予測」は、たぶん当たっているのだろう。
仕事を失うか大幅な収入減に見舞われた女性(ただし、それなりに美人の女性)が、風俗店に流れる。
これは別にコロナでなくても、他のどんな要因であっても、今まで現に起こってきたことのはずである。
(そして、3ヶ月かどうかは知らないが、そんなに長く在籍するわけでもないのだろう。)
しかしこれは、ラジオの電波に乗せて全国の大勢に発する言葉ではない。
それは仲間内で、笑い話として内輪で盛り上がるべき話である。
これだけLGBTへの配慮だの性的少数者の権利だのが「新しい道徳」として普及している現代でも、
やっぱり仲間内での笑い話ではホモは笑いのネタであり、オカマはキモい役どころして笑いものになっているのだろう。
そしてそれは、その場限りの話として「許されて」はいるというのが実際だろう。
だがそれを、全国の大勢の前で喋るのは全く話が別になる。
そんなことは、そこらの一般人でもわかっていることのようだが……
しかし意外にも大物芸能人や、さらにはテレビ局の人たちでもわかっていない(ように見える)ことが、実際にあるのだ。
tairanaritoshi-2.hatenablog.com
とんねるずの石橋貴明、ナインティナインの岡村隆史といえば、90年代に地位を確立した大物芸能人である。
しかし時の流れは残酷で、彼らのような人間でさえ時流とズレる日というのが来る。
時代とアジャストできないのは、何もそこらのオッサンオバサンばかりではない。
かつて許された、いやバカ受けさえしたジョークは、今では「不特定多数に対して言ってはいけない」ものになってしまっている。
それは今、身内だけの内輪のジョークとして生き残ることになっている。
(まるで、旧ソ連での体制批判ジョークのように……)
それは確かに一種の「言論抑圧」ではあるかもしれないが、
だからといって、別にそれしかネタがないわけじゃないのに、わざわざラジオで言わなくても良い――
と、芸能人でない一般人なら普通に思うことだろう。