プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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北朝鮮にも理性あり-東京オリンピック(どころじゃなく)不参加

 4月6日、北朝鮮は、7月開催の東京オリンピックに参加しないことを宣言した。

 もちろん新型コロナウイルスから自国選手を(そして自国自体を)守るため、というのが理由である。

 これについて波紋が広がっているのかもしれないが、大半の人は「そりゃそうだろう」と、別に普通のこととして受け止めたのではなかろうか。

 北朝鮮は、世界の中でも「オリンピックどころじゃない」国々の筆頭格である。

 いや、たとえコロナがなかったとしても、ここ数年(数十年?)ずっとずっと国民生活の困窮ぶりが報じられてきた国である。

 ハッキリ言えば普段から、オリンピックなんかにうつつを抜かしてる場合の国じゃないのだ。


 だから今回に限っては北朝鮮は理性的な判断をした、と高評価する人の方がむしろ多いような気がする。

 そしてまた、こうした判断をするのは北朝鮮に限ったわけではないだろう、と思う人も多いはずだ。

 特に医療体制の脆弱な途上国なんかは、やっぱりわざわざ外国に選手(そしてスタッフ)を送り出してその帰国を受け入れるなんてリスクを冒すよりは、最初から参加しない方がずっとマシだと考えるのが普通である。

 しかしとにもかくにも、東京オリンピックは断固として開催される。

 なんだか、オリンピックの試合や記録がどうとか言うよりも――

 不参加国がどれだけ出るのか、

 「無観客オリンピック」とはどんなものなのか、

 メディアはそれをどう盛り上げるのか、

 そしてオリンピックをやったせいで,本当に感染が増えたり拡大してしまうのか……

 そんなことの方がはるかに注目を集める、空前のエクストリームなオリンピックになりそうではないか。