1月6日、日本財団が実施した「18歳意識調査」の結果が公表された。
「将来結婚したいと思うか」には男女とも4割超が「したい」、
「どちらかといえばしたい」を含めれば6割超、
「実際に将来、結婚すると思うか」には「必ずすると思う」が男2割、女1割。
という風に、そもそもハッキリ結婚したいと思う人が半分に満たない結果であった。
（⇒ J-CASTニュース 2023年1月19日記事：Z世代の18歳「必ず結婚すると思う」2割以下！ネットで賛否話題に...「自由に生きたい気持ち、わかる」「本音出た...少子化対策はムダ」）
特に女で「結婚したくない」人の理由については、
「1人の方が精神的に負担が少ない」（52.3％）
「子どもを育てたいと思っていない」（36.9％）
「自由を失いたくない」（35.1％）
「家庭を築くより優先したいことがある」（22.5％）
が、男より際立って高い。
一方の男の方は、「恋人・パートナーがいない／見つからない」（47.3％）がトップ。
まさに「基本的には恋愛・結婚を求める男、求めない女」のコントラストが鮮明である。
そしてまた、「何だかんだ言って、女は子供が欲しいもの」「女には母性本能がある」なんて意識が、まさに時代遅れの思い込み観念になっているのがわかる。
結婚がオワコンというか滅亡崩壊というか、そういう方向に向かっているというのは近年よく言われてきた。
今回の調査では特に、意外にも？女性の方から結婚が「避婚」「捨婚」「オワ婚」扱いされつつあることがわかったのが収穫というところだろうか。
このブログで何度か書いてきたことだが、現代人の非婚化（日本では少子化に直結する）には、主な理由が4つ挙げられると思う。
(1) 面倒くささ
(2) 現状維持心理
(3) リスク回避意識
(4) とにかく1人の自由が好き
これらに比べれば、よく言われる「経済的理由」はサブ理由にしか過ぎないと思われる。
そしてまた、これらの全てが「政府の政策」なんかではどうにも解決しないものでもある（笑）
もし非婚化、即ち「結婚する気がない」の原因を本当に一言に集約しようとすれば、それは(3)のリスク回避意識だろう。
しかもそれは経済的リスクよりも、「対人関係リスク」の比重の方がずっと高いはずだ。
働く人にとっては対人関係があるのは「職場だけで十分」、
まだ学生にとっては「学校・友人だけで十分」、
それ以上のプライベートでも人間関係を持つのは真っ平御免、
というところではなかろうか。
そしてこれって、別に若いZ世代に限った話でも女性に限った話でもないと思うのだ。
さて、ところで……
この調査では、「少子化対策の財源」をどうしたらいいかについても聞いている。
その結果は、
1位 法人税率を上げる（29.5%）
2位 年金関連支出を減らす（22.2%）
3位 国際協力関連支出を減らす（21.5%）
というものであった。
いやあ、これって、メディアで報道されるんですかね……
しかし、「Z世代はこう考えている！」という報道がこれでもかと花盛りの昨今である。
ぜひここは、Z世代は法人税率を上げ、年金を引き下げ、国際援助金を減らして少子化対策に当てるべきだと考えている、と大いに報じてほしいものだ。
どちらかと言えばこっちの方が断然、「政府の政策」で何とかなりそうな話ではないか……
