プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

社会、ニュース、歴史、その他について日々思うことを書いていきます。【プロレス・格闘技編】はリンクからどうぞ。

生物学

チャバネゴキブリは日本原産? 纏向遺跡で古墳時代の破片発見

これは地味に、今年最大のサイエンスニュースかもしれない。 10月11日、奈良女子大学と大阪市立自然史博物館らの研究チームは、あの有名な纒向遺跡(奈良県桜井市)の3世紀後半という古墳時代の土壌から、世界最古とみられるチャバネゴキブリの破片を発見し…

デート代負担永久論争-人間界ニホン族の雌雄関係 (下)

さて、ここで参考になりそうなのは、動物界の状況である。 昆虫界や鳥界では、交尾する際にオスがメスに「プレゼント」――たいていは食べ物だが、ニワシドリのように「素敵な巣」というものもある――を差し出し、それをメスが値踏みするという風習が広く分布し…

ペンギン絶滅の危機-動物の進化速度と「普通が最強?」

誰でも知っている、そして人気動物の一角を占めているペンギンが、最近の急激な気候変動(温暖化)により、それに適応できず絶滅の危機を迎えているという。 その理由は、ペンギンが鳥類の中で最も進化速度が遅い(適応性が劣る)からだという。 (⇒ ナショ…

なぜ寄生するのはハチばかりなのか?ー行動は遺伝子に影響を与える?

「クモヒメバチ」というハチは、クモに卵を産み付けて自分に都合のいいようにクモを「働かせ」、あげくに幼虫に食い殺させる習性があるらしい。 (⇒ 東洋経済オンライン 2021年9月18日記事:「クモを薬漬けにし死ぬまで働かせるハチ」の驚嘆) しかしこれは、…

白亜紀「地獄アリ」の口は上下に開いた-それは左右開きに劣るのか?

アメリカはニュージャージー工科大学は8月6日、 「9900万年前(白亜紀)の地獄アリ(ヘル・アント)が、獲物の昆虫に噛みついたまま閉じ込められた琥珀」 を発見した、と発表した。 その地獄アリというのは(何と)、口が左右に開くのではなく、上下に開くよ…

「カニ界激震」という秀逸タイトルと9000万年前の「昆虫ガニ」発見

「カニの定義の見直しを迫るような」9000万年前のカニが発見された、とのニュースが入ってきた。 9000万年前と言えば白亜紀後期の恐竜時代で―― 首長竜や大型アンモナイトなどと同時代に、こんなカニが海中を「泳いで」いたというのは、まさしくロマンである…

「羽毛」ある翼竜の発見-翼竜は鳥類に劣るから滅んだ?

中国は河北省で、「羽毛のある小型翼竜」の化石が見つかった。 その翼竜は、約1億6千万年前のジュラ紀に生息した翼長40センチ程度のものらしい。 翼竜は2億年以上前に生じ、恐竜絶滅と同じ6500万年前に滅んだとされているから、翼竜の歴史の中では初期に属す…

火星に「生命の痕跡」メタンガス?-生命は割と簡単に生まれるのか

「NASAが火星で生命の痕跡を発見?」というのは、割とよく見るニュースである。 (木星の衛星であるエウロパについても同じ。) それはまるで東スポの一面見出しのようにも思える―― NASA 火星で生命の痕跡を発見 ? というような見出しを、脳内で思い浮かべ…

キタシロサイ、ほぼ絶滅す-なぜ奇蹄類はこんなに衰退するのか?

3月20日、地球最後のキタシロサイの雄が、ケニアの自然保護区内で安楽死させられたことが発表された。享年45歳。 残るは雌2頭のみで、もちろん絶滅確定である。 というか既に2008年には、野生種は絶滅していた。 www.jiji.com 記事には1970年代から80年代の…

地球の野生馬はすでに絶滅していたと判明-大繁栄の偶蹄類と大衰退の奇蹄類は、いったい何が違うのか?

この地球上に、すでに野生の馬は残っていないとのDNA研究結果が、2月22日に発表された。 www.afpbb.com こんなブログ記事を見つけて読むほどの人なら―― 地球最後の野生馬は、この中央アジアに生息するプルツワリスキー(プルジェワリスキー)馬とかいうもの…