7月8日、安倍晋三元首相の銃撃殺害事件から1周年となった。
銃撃したのは、旧統一教会に「家庭をメチャクチャにされた」男性であった。
そして1周年の今日――
その旧統一教会の総裁である韓鶴子(ハン・ハクチャ)氏が、先月下旬に「日本の幹部や信者1000人以上」を前に演説した内容が報じられた。
「皆さんが知っておくべきことは、日本は敗戦国、第二次世界大戦の戦犯国だということ。そうならば賠償をしなければならない、被害を与えた国に」
「日本が復興したのは韓国のおかげ」
「その恩を韓国や世界に返さなければならない」
「(日本の)政治家たち、岸田(首相)をここに呼びつけて教育を受けさせなさい」
などということを言っていたそうである。
まあこれは、どいつもこいつも・千年一日のごとく言っている、例の第二次大戦ネタである。
世界のどこの国も団体も個人も、日本を非難したいときにはいつも金太郎アメのごとくこんなことを言う。
もう日本人はそれに慣れきってしまって、カチンと・ウンザリとするしかなくなっているのが実情ではあるまいか。
一言で言って「飽きた」のではあるまいか。
世界中の「日本の悪口を言いたい人」には、いいかげん新鮮味のある、本当に日本人の心に刺さるセリフを開発してもらいたいものだ。
さて、それはともかく、「岸田をここへ呼びつけて教育を受けさせなさい」という説教である。
反射的に思わずにいられないのは、「それはアンタがやることじゃないか、部下に言ってどうするのか」ということだろう。
韓鶴子氏は、メシア(救世主)である。
単なる死んだ教祖の妻じゃないか、というのが一般的な受け止め方だと思うが、ともかく教団としてはそういうことになっている。
それならば岸田首相を呼びつけるくらい、できなきゃおかしいのではないか。
それを部下に命じて「呼びつけよ」なんていうのは、世間一般の会社とかから見てもおかしいこと極まりない。
そんなこと、トップがやらなくてどうするのか。
そんなことをやるのが、トップの役目であり威信ではないか。
そしてまた思うのが、この韓鶴子という人が本当にタダのオバサンであり、しかもそんなに程度の高くないオバサンだということだ。
こんなのいかにも、程度の低いオバサン上司が職場でイキり回しそうなセリフではないか。
しかし普通の会社なら(まずこんなのを管理職にしない、というのは別にして)、こんな上司は部下に愛想を尽かされるに違いない。
しかし宗教団体となると、どうもそうはいかないようである(笑)
「すまじきものは宮仕え」と言うが、「すまじきものは宗教入信」、特に「教祖の親族がトップを継ぐような宗教団体への入信」といったところだろうか……