今やすっかり「反五輪」に舵を切った東スポは連日、反五輪記事を掲載している。
今度は東京オリンピックの放映権を持つアメリカの放送局NBCのジェフ・シェルCEOが、オンライン会議で
「他のオリンピックでも開催までは色んな心配が言われてたけど、
いざオリンピックが始まればみんな忘れてそれを楽しむ。
今回の東京オリンピックも同じ」
と発言したそうだ。
(⇒ 東スポweb 2021年6月15日記事:【東京五輪】最大スポンサーのNBCトップが日本国民に放言「誰もがすべて忘れて楽しむ」)
これは、日本の自民党政権が
「いざオリンピックが始まれば、国民はそれを熱烈応援して楽しむ。
自民党への支持率も急回復する」
と当て込んでいる――「祈っている」と言った方がいいか――のと、全く軌を一にしている。
これが当たっているかどうか、本当に私はそれこそ楽しみである。
オリンピック自体より、そっちの方が楽しみである。
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さて、このNBCトップや自民党政権の考えなり発言なりは、「日本国民をナメている」ものだろうか。
おそらく今の日本国民の半分くらいは五輪開催反対、そうでなくても開催危惧しているだろうが――
それでもやっぱり、「そのナメた考えが正解なのではないか」と感じるのではなかろうか。
別に予言者でなくても、オリンピックが開催されたら(少なくとも)テレビがどうなるかはわかる。
テレビは、そしてネット記事も、(特に日本人)選手の活躍を連日伝え、連日の感動絵巻が繰り広げられる。
コメンテーターも、それに水を差すような発言は空気を読んで自主的に控える。
たとえ何か言ったとしても、必ずや「選手に罪はないけれども」と前置きをする。
そしてそういう感動絵巻に、世間は乗せられてしまうだろう。
そういう近未来図が思い浮かばない人が、果たして本当にいるだろうか。
しかしそれも、17日間だけのことである。
祭りの後には日常が来て、その日常のテレビはやっぱり連日の感染状況を伝えるに違いない。
オリンピック期間中、日本は確かに感動の洪水に洗われると思われる。
その感動持続期間がどのくらいのものか、これこそが今回のオリンピックの見所である。
そして私には、とてもそれが年末まで続くとは思えないのだが……