プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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「クマ殺すな」抗議電話多数-「人を見れば面倒と思え」の日本

 東北と北海道でクマによる人身被害が多発し、それに伴う殺処分も多発している。

 そしてさらに、それに伴う役所への「クマを殺すな」「なぜ殺す」抗議電話も多発しているというのは、知らぬ者の方がおかしいほどの定番ニュースとなっている。

(⇒ 共同通信 2023年11月7日記事:クマ駆除に「殺すな」と抗議 被害多数の東北、1日数件)


 このブログでは何度も書いてきたことであるが、また言わずもがなのことではあるが、重ねて言う。

 現代では電話というのは、百害あって一利くらいしかないツールである。

 通信手段としては便利であっても、仕事上の効率性、とりわけ精神衛生の面からすれば、本当に悪のツールと言っても過言ではないのではないか。

 思うに、本当のホワイト企業というのは、外部との電話応対がない企業である。

 電話はなく、メールやLINEなどでしか外部とやり取りしないでいい企業である。

 試みに、IT企業とかを見よ。

 何か問い合わせしようと思ってサイトを見ても、電話番号はないではないか。

 あるのはメアドか問い合わせフォームではないか。

 それこそがホワイト企業の証である、と言っては大袈裟だろうか。

 もう自社がホワイト企業である、良い人材を本当に集めたいと願っている、と言いたいのなら――

 「当社は外部との(カスタマーとの)電話応対がありません、社員にそんなことはさせません」と謳うのが最も説得力があり、現実に優秀な人材が応募してくるのではないか。

(⇒ 2021年6月7日記事:子どもへのワクチン接種に抗議殺到-勉強する理由は「将来電話を取らないでよくなるため」)

(⇒ 2022年5月21日記事:阿武町誤振込事件への苦情電話のキモさと「電話応対賤業論」)


 これは逆に言うと、電話応対を何らかの事情で廃止できない企業とか団体とかいうのは、決してホワイトになれないことを意味している。

 少なくとも、電話応対しないといけない部門についてはそう言える。

 カスタマーからかかってくる電話なんて、それこそ9割はロクなことがない――

 これはたぶん、日本中の「人と接する労働者」が思っていることだろう。

 そう、電話に限らず、人と接すること自体が厭わしいと思うのが、日本の一般人の普通の感覚ではなかろうか。

 現代日本は、「人を見たら泥棒と思え」ならぬ「人を見たら迷惑と思え」「人と接するのはリスクだと思え」の時代に入っている。

 それはまあ、結婚したくないとか恋人がほしくないとか、愛国心が低いとかになるはずである。

 人と接することなく生きていける、金銭的に生活していけるような地位を得る――

 それが今の日本の、一般人の最高の望みなのではなかろうか。