プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

社会、ニュース、歴史、その他について日々思うことを書いていきます。【プロレス・格闘技編】はリンクからどうぞ。

「感動・共感フェチ」-スポーツ国粋にわかファンのキモさ

 サッカーのカタールW杯で、日本は優勝経験国のドイツに続きスペインをも撃破して決勝トーナメントに進出した。

 その一方、コスタリカには敗北している。

 これらについて(いまさらながら)クローズアップされているのが、「手のひら返しのにわかファン」問題である。

 いつものことと言えばそうだが、「勝てば官軍(日本万歳)、負ければ賊軍(誹謗中傷)」で――

 負ければ必ず、日本人による日本選手へのバッシングが行われるのだ。

(⇒ プレジデントオンライン 2022年12月1日記事:勝てば「日本万歳」、負けると「戦犯叩き」…W杯で「にわかサッカーファン」が大量発生するメカニズム)

(⇒ 2022年12月3日記事:手のひら返しの中傷…日本代表、ピッチ外でも闘い サッカーW杯)

 私はこれについて、ただ一言「キモい」と思う。

 上記引用記事にあるような

“ビール片手に「打てっ! なんでそこで打たねえんだ、あーあ、使えねえな、こいつは!」などと絶叫をして、勝手に鬼の期待をかけて”

 みたいな「応援・観戦」をしているような人間は、まさに人間のクズの様相を呈していると感じる。

 つい先日の記事でも書いたのだが――

 旧日本軍がアジアで残虐行為をしたからと言って、それは私やあなたには何の関係もない話である。

 そんなのは、私やあなたがやったわけではないからである。

 それなのに私やあなたが「罪を償わねばならない」という考えは、「親の罪は子が償え」式の血縁主義道徳・古代中世的道徳以外の何だというのだろう。

tairanaritoshi-2.hatenablog.com


 それと同じで、日本チームがサッカーで(スポーツで)勝とうが負けようが、そんなのは私やあなたとは何の関係もない話である。
 
 その勝利も敗北も、100パーセント赤の他人の話に決まっているではないか。

 こんなことはどんなバカにでもわかる明々白々の事実なのだが、それがわからない人間がこんなにも――日本だけでなく世界的に――いるというのは、実にキモい現実だ。

 私は、こういうキモい人間は国の恥だと思う。

 これもまた一言で言えば、恥晒しの「国賊だと思う。

 もう少し穏やかに言えば、彼ら彼女らは「感動・共感フェチ」と呼ぶべきではあるまいか。

 赤の他人のやったこと、自分のしたことでもないことに、感動と共感を覚える。

 そんなのに感動と共感を得ようと渇望する。

 勝手に共感しようとして「裏切られた」と思えば、感動消費者として怒りの(いや、実際は娯楽的な)罵倒と誹謗中傷を選手らに浴びせる。

 これはやっぱり、キモい精神異常の域に入っていると思うのだ。

 こういうキモい国賊は、日本のために蔑視すべきではなかろうか。