プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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日本皇室の「終わりの始まり」か「手のひら返し」か-秋篠宮さま、眞子さまの結婚を認める

 11月30日、55歳の誕生日を迎えた皇嗣秋篠宮さまはその会見の中で、

 例の「眞子さま結婚問題」について、「結婚は(憲法に両性の合意のみで成立すると書いてあるので)認めると言うことです」と述べた。

 しかし「結婚と婚約は違う」とも述べており――

 これは「結婚は認めるが、しかし婚約の証である納采の儀は行うか行わないかわからない」という意味だとされている。

 さらに加えて、「この結婚が多くの人たちに納得され、喜ばれる状況ではないと思っている」とも述べており、

 僭越ながら「娘の行状に手を焼いている」といった感じが見て取れる。

 
 さて、もし眞子さまと小室圭氏が本当に結婚するとして、

 そして結局納采の儀が行われないということになれば、

 それはたぶん「前代未聞の出来事」である。

 一般家庭で言えば、それは「駆け落ち」ということに等しいかもしれない。

 しかしおそらく法律の規定により、それでも例の1億円から2億円と言われる「一時金」というのは国庫から、即ち税金から支払われることになるのだろう。

 ここがまさにキモであり、ネットに溢れる眞子さまと小室圭氏への反感の集約点である。

 もしここで「法律ではそうなっているにしても、しかしいただくわけにはいかないから返上する」と眞子さま側が言えば――

 いま彼女らを叩く側に回っている人たちも、それは矛を収めるだろうと思う。

 いや、むしろ、「ロイヤルプリンセスの純愛美談」として、アッという間に「手のひら返し」で眞子さま絶賛に切り替わる可能性だって充分にある。

 そういう手のひら返しはつい最近、今の皇后の雅子さまに起こったことである。

 あれほど雅子さまを叩いていた週刊誌記事は、今どこへ行ったのか。

 そんなことがあったのか……と思うくらい、世間の手のひら返しは素早く即効性のあるものである。


 しかしおそらく、この一時金というのを返上することはなさそうである。

 となると、国民の皇室への反感は、戦後最も盛り上がる可能性がある。

 むろんその反感の矛先は秋篠宮家に行くのであって、天皇・皇后はむしろ「こんな不祥事一家を親族に持って苦労する」人たち、と見られるかもしれない。

 しかし、「オレらの税金をあんなのにくれてやるなんて」というトバッチリもまた、受けないわけがないのである。


 これは左翼団体、特に反天連などにとっては、願ってもない大チャンスが巡ってきたというものである。

 まさかこんなことで天皇制打倒の気運が盛り上がる(かもしれない)なんて、いったい誰が予想したろうか。

 今の天皇家にとって、最も恐ろしいシナリオは――

 世論が秋篠宮家を悪者視して、天皇・皇后を「お可哀想」としたあげく、

 秋篠宮家の悠仁さまが成人する前に「代替わり」が起こってしまい、

 当の秋篠宮さまが(皇嗣なので)皇位に就く、などという流れだろう。

 これはまさに、皇統の危機ではなかろうか。


 かつて織田信長足利義昭に、「世間はあなたのことを悪御所などと言っている」と書き送ったことがある。

 それが現代日本で、「世間はあなたのことを悪天皇、ダメ天皇などと言っている」とネットに書き込まれることになるわけだ。

 これはもうどうしても、世間の手のひら返しを何としても起こしたいところだろう。


 時あたかもタイでは、あれほど王室への崇敬の念ひとかたならぬと言われていたタイでは――

 カリスマ・プミポン国王が死去して次の代でもう、

 国民が国王をヒトラー呼ばわりして大デモを起こす御時世である。

 たぶん今、日本で最もタイ情勢を注視している家族は、天皇家ではなかろうか。

(また、そうでなくては危機感が足りない、とも言える。)


 たぶん日本でも、ついに皇室・天皇制廃止がおおっぴらに語られるときが、近づいているのだろう。

 もっともそれには言わずもがな、「憲法改正」が絶対に必要なはずなのだが……