アメリカの人気女性歌手アリアナ・グランデ(19歳)のライブが行われている最中の出来事であった。
これを書いている時点ではまだだが、いずれイスラム国から犯行声明が出るのは確実だろう。
イスラム国はたとえ自分がやったことでなくても、尻馬に乗って自分がやったと言う集団だからだ。
さて、このニュースを聞いて真っ先に思うのは、
しかしまた思うに、確かにイスラム国は先進国でけっこうなペースでテロをやってはいるが、どうも“単発花火”を打ち上げているようにしか感じられない。
そしていったい、こういう単発テロの連続が、肝心要のイスラム国本国の防衛にどれほど貢献しているのかも疑わしい。
もっと戦略的に、もっと有機的に連爆させなければ意味がないんじゃないかと思うが、そんなことはイスラム国首脳部も百も承知――
それでも実行できないところが、イスラム国の力の限界ということなのだろう。
中東戦線の欧米兵力が本国防衛のため引き上げられることもないし、攻撃作戦を遅滞させることも無理である。
今後もイスラム国の(尻馬式を含む)テロは各地で起こり続けるだろうが、それは“断末魔の悪あがき”と捉えた方が正確なように思う。
なお、あなたも私も必ず思っていることだろうが――
イスラム国の指導者たちというのは、例によって例のごとく自分たち自身が自爆攻撃を敢行する気はないようである。
しかし、もし彼らが殉教への硬い意志を持っているというのなら、一人ぐらいは自爆攻撃に出撃してもいいのではないか。
高位のイスラム聖職者が率先して自爆攻撃を買って出れば、間違いなく部下及び集団の士気は高まるだろう。
今はイスラム国の支持者でない人でも感激し、自爆攻撃の志願者が急増することも期待できる。
そうなったら先進国でのテロももっと多く実行できる。
だが、それをしないのはなぜなのか、あなたも私も知っている。
それはやっぱり
「命が惜しい/死ぬのが怖い」
からか、
「“仲間”にそうするよう促すのは気が引ける」
からである。
ま、しょせん、信念堅きイスラム聖職者といってもこんなもんである。
イスラム国の指導部・聖職者のみなさんには、今後最低一人以上は自分で自爆攻撃に出かけていくことをオススメしたい。
それでこそイスラム国の理念を広め、立証し、火を点けることができる。
「自分らが先進国に潜入するなんてできるわけないだろ」というなら、シリアの米軍相手にそうすればいいのだから……