11月29日、59歳の誕生日に会見した秋篠宮さまは、ネット上で繰り広げられる「秋篠宮家バッシング」について、「一般的には、当事者的に見るとバッシング情報というよりもイジメ的情報と感じるのではないか」と述べた。
(⇒ スポニチアネックス 2024年11月30日記事:秋篠宮さま ネットのバッシング情報は「いじめ的」 59歳誕生日会見で言及)
周知のとおり、現代日本のネット上で「秋篠宮バッシング」が行われていない日はない。
もしあなたが秋篠宮家に関するニュースをネットで見て、さらにコメント欄まで見るならば、そこに書かれているのは100%秋篠宮バッシングだと言っても過言ではない。
しかしまあ、昭和戦前のことを思えば、何ともスゴい時代になったものである。
何と現代日本では、れっきとした皇族、それも現天皇の後継と決まっている皇族に対して公然と全面的なバッシングが行われているのだ。
これを昭和戦前の人たちは、何と見るだろう。
いや、いったい現代の右翼の人などはどう見ているのか、何か行動を起こすことはないのか、聞いてみたいのは絶対に私だけではないはずだ。
秋篠宮家の人々とは、今の日本で「ボロクソに言っていい」と見なされている人間の筆頭格になっている。
そう見なされている人は他にもいるのは確かだが、しかし秋篠宮家がダントツである。
これがネット上では――それはつまり、ネットを見る人たちの心の中では――もはや日常になっているというのは、歴史的に驚くべきことではなかろうか。
そしてこれに反比例してネットのコメント欄でベタボメの嵐なのが、現天皇夫妻の一人娘・愛子さまである。
それらのコメントを読んでいると、まさに愛子さまは人類理想の女性であり、聖女の中の聖女も同然という感じである(笑)
先の兵庫県知事選では、斎藤知事の再選実現に「熱狂的なネット部隊のコメント拡散・連投」が大きな役割を果たした、と言われているのだが……
なんのなんの、それは決して魁(さきがけ)ではなく、もっと早くに天皇制というさらに大きな次元で展開されてきたと言っていいのではないか。
「斎藤知事とオールドメディア」を「愛子さま(&現天皇)と秋篠宮家」に置き換えて見るのは、非常に簡単である。
しかし前者の場合は、まだしもネット上で「賛否両論」になっていると言い得るにしても――
後者の場合は、賛否両論どころかほとんど完全なまでに圧倒的に秋篠宮家が「否」である点が大幅に違う。
今のネットのコメント欄で、愛子さま賛美の声を探すのは誰でもできる。本当にそんなことしか書かれていないからである。
それに対して秋篠宮家擁護の声を探すのは、藁の山の中で針を探すほどに難しい、と言ってもオーバーではない。
いや、そんなものは本当に存在しないのかもしれないとすら思える。
なんかもう、「秋篠宮家を擁護する者は国賊である」とか「秋篠宮に『さま』を付けるのはけしからん」とか言われかねない勢いだ、
それにしても、つくづく思うのが――
平成時代のほとんど全期間を通して、主に週刊誌を通して世間からバッシングされていたのは「現天皇とその妻」すなわち「皇太子徳仁親王と雅子皇太子妃」であったという事実である。
あの頃の日本の週刊誌、特に女性週刊誌の主要ネタの一つは、間違いなく「雅子妃バッシング」であった。
現天皇の皇太子もまたそれに連動し、バッシングとまでは言わないまでも批判・苦言の対象となっていた。
それが、これこそは天皇位の霊験あらたかというものなのか……
令和になると現天皇夫妻へのバッシングは世間的にパタリと止み、今度は秋篠宮家がまるで「パブリック・エネミーNo.1」みたいに扱われることが公認されてしまったのである。
なんとも壮大な、そして見事なまでの手のひら返しと言うべきではないか。
さて、そこで重要なのが、日本国民は2つのことに慣れてしまったということである。
一つは、「皇族は叩いていい、いや叩くことこそ正しい」という感性に慣れた。
もう一つは、「しかし手のひら返しはしてもいい」ということに慣れた。(慣れたというより、そういう展開を自然に受容している)
一つ目については、さすがに今の段階では現天皇と愛子さまだけは除外されている。
しかしこれに二つ目が絡んでくると、その前途は甚だ危ういものだと思わざるを得ない。
平たく言えば、いつネット民に――これはほとんど「国民」に等しくなっている――手のひら返しされるかわかったもんじゃない、ということである。
いまやネット上では、「支持されている皇族」と言えば現天皇と愛子さま(雅子皇后は正直、影の薄い感がある)だけである。
秋篠宮家以外の皇族も、最近はかなりバッシングの方向へと雲行きが怪しくなっている。
これは客観的に見ると、天皇家本家だけを残して「藩屏」が攻撃され、丸裸にされつつあるようなものだ。
それでこの先、とうとう手のひら返しが起こったらどうなるか。
天皇家と天皇制の先行きは、急速に危うさを増していくのではなかろうか……
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