プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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ジャニーズ事務所社長ついに謝罪動画-外圧は素敵だ

 5月14日、創業者の故・ジャニー喜多川の同性少年への性加害問題に揺れるジャニーズ事務所の公式ホームページに、現社長・藤島ジュリー景子氏(ジャニーの姪)が動画を公開した。

 とは言ってもその動画は1分間、各メディアには書面による一問一答の見解表明である。

(⇒ 2023年5月14日記事:【知りませんでした】【情けなく、深く後悔】ジャニー喜多川氏の性加害問題 ジュリー社長が初めて顔出しで公式コメント発表)

 もちろんこの動画も書面も、弁護士なんかが練りに練った内容のはずである。

 そしてもちろん、ジュリー景子氏はジャニーの性加害について「知らなかった」と言っている。
 
 当たり前だが「知ってました」なんて言うわけないから、それはよい(良くはないが……)

 しかし気になったのは、「ジャニーズ事務所は長らく、ジャニーとその姉であるメリー喜多川が全てのことを決めていた」のはともかく――

 「取締役会と呼べるものも開かれたことはありませんでした」

 と断言していることである。
 
 これって、会社法違反の自白ではないだろうか。

 あくまでジュリー景子社長が「知らなかった」と言うためには、こんな「些細な」違反をしてましたと言うしかない、ということだろうか……


 それはともかく、ジャニーズ事務所を曲がりなりにも今回の動画と書面の公表に至らせたのは、間違いなくイギリスBBCの調査報道番組があったからである。

 それがなければ、これまで何十年にもわたって「公然の秘密」だったジャニーの性加害は、これからもずっと日本で報じられることはなかっただろう。

 (ジャニーズ事務所が倒産したら、話は別だろうが……)


 やはり日本は(少なくともペリーの黒船以来)、外圧なしでは変われないことが実証された。
 
 日本には、外国からの攻撃とか占領とかいうものが、どうも必要なようなのだ。

 そこで思うのだが、BBCやCNNといった外国メディアに、日本の地上波テレビの放送免許を与えてはどうだろうか。

 少なくとも欧米のメディアには、それを許してもいい気がする。

 これは、昔の金融ビッグバンになぞらえれば「放送ビッグバン」である。

 そういうことを日本のメディアがどう報じるか、見てみたい気もするのである。

 巨大IT企業や超大金持ち、そして政府の鼻息をメディアがうかがう……というのは万国共通なのかもしれないが、

 よりによって一芸能事務所の顔色をメディアがうかがうというのは、日本だけの奇態ではなかろうか。

 報道機関の外資開放、放送ビッグバン……

 それは日本の変革・隠蔽体質打破に必要な「外圧」を導入する仕組みとして、一考に値すると思うのである。

 
 ところで私はジャニーズ事務所やそのタレントに全然興味がないので、不思議に思うのだが……

 いったいこの「ジャニー」だの「ジュリー」だのというのは何なのだろうか、本名なのか芸名なのか。

 この一族には、こういうミドルネームを付ける慣例があり、それを公の場でも(赤の他人でも)使う慣例になっているのだろうか……