中国では昨年12月、新型コロナの感染を徹底的に封じ込めるための「ゼロコロナ政策」が終了した。(「破綻した」とも言われる。)
その結果、北京大学の試算によると、何とそれから1か月で9億人(人口16億の過半数)が感染したと見られるらしい。
そして中国政府は1月14日、12月8日から1月12日までに病院で死亡したコロナ感染者は約6万人だと発表した。
(1日あたり、2,000人の死亡である。)
この2つを組み合わせると、中国で新型コロナに感染して死亡する確率は(6万分の9億なので)わずか0.0067%ということになる。
むしろこれは、新型コロナ恐るに足らずと見ることもできそうだ。
ただやはり、「1か月で9億人が感染」というのは文字どおりビッグニュースである。
さすが中国、悠久の広大なる大地、世界の人口大国――
と思わずにいられないのだが、それにしても不思議なのは、今年中にも中国を抜いて人口世界一となるインドからは、こんな感染大爆発のニュースが絶えて聞こえてこないことだ。
なんとなくインドって、中国よりはるかに感染拡大しやすい生活環境・生活習慣が広がっているイメージがあるのだが……
これはやはり、中国において極めて感染力の強い変異株が発生した、ということなのだろうか?
もっともいささか救いなのは、北京大学の推定では「12月末が感染のピークだった」とされていることである。
いわゆる「峠を越した」ということだろうが、我々はもう日本において「第8波」を経験中である。
その感覚で行くと、どうせ次の感染の波が中国を襲うのだろうと予測できる。
ああ、それにしても、である。
2019年末から始まった「コロナ時代」は、2023年初頭においてもまだ終わらない。
10年も続いていないのにこんなことを思うのは早計かもしれないが――
なんだかこれからずっと、何十年もコロナ時代が続いていくのではないかと人々が思うのも、無理はない。
もしそうなるとしたら、以前でもこのブログで書いたように、本当に日本人はいつまでもマスクを外せなくなり――
かつてのチョンマゲに代わって「マスク着用姿」が日本人を示す記号になる――インド人を表すターバン、アラブ人を表す頭巾・ヒジャブのように――というのも、夢物語ではなくなるだろう。
(⇒ 2022年12月30日記事:「マスクは日本の文化です」:伝統固有文化の新生と定着)
そしてこれもこのブログで書いていることだが、私は個人的に、中国共産党王朝は2030年代に滅亡する(建国100年の2049年まで続かない)と予測している。
(⇒ 2019年10月1日記事:香港騒乱2019-中国共産党王朝は定番どおり民衆反乱で滅ぶ?)
しかしもちろんそんな予測をしたときは、新型コロナウイルスが登場してくるなんて夢にも予測していなかった。
もしかしたら新型コロナは、中国歴代王朝の滅亡パターンに、疫病という新パターンを持ち込むのかもしれない。
もっとも、それも結局は民衆反乱のきっかけとして吸収される事柄ではあるが……