前回記事で、アメリカ大統領選について書いたばかりだが――
tairanaritoshi-2.hatenablog.com
10月2日、トランプ大統領夫妻が揃って新型コロナに感染(陽性反応)したとのニュースが、全世界を駆け巡った。
むろん、コロナが陽性だったからと言って、すぐ死亡に繋がるわけではない。
また、これまでも世界の要人がコロナに感染したというニュースは何度もあったが、私の知る限り誰も死んではいない。
(イギリスのジョンソン首相やチャールズ皇太子らだ。)
だから今回のトランプ大統領も、別に死ぬことはないのだろう。
とはいえむろん、大統領選まであと1ヶ月での感染発覚は、トランプにとって大打撃である。
これでもう、大統領選の勝敗は決したと言っても過言ではないかもしれない。
(つまり、バイデン大統領の誕生は決まりなのかもしれない。)
これがもし日本での大統領選であれば、コロナに感染した候補が勝つことはないのは誰の目にも明らかだろう。
日本人の感覚では、コロナに感染したらまるで犯罪者である。
コロナに罹る(ような行動をしている)のが悪いのであって、
そんな「コロナ持ち」なんていうケシカラン奴に、投票する気にはならないのである。
さて、はたしてアメリカ人もまたそんな感覚なのかどうか、私は知らない。
しかしトランプのような男にとっては、コロナに罹るというのは「弱みを見せる」ことになるのだろう、とは思う。
平たく言えば、
「あんな強気なこと言ってて、自分が罹ってやんの」
と国民に思われる危険性が大なのではなかろうか。
これはトランプに限らず、強気な指導者にとってほとんど致命的な「思われ方」である。
こうなってしまっては、トランプとしては――
ますます強く「これは中国のせいだ」と主張する、
あるいは「苦境に陥ったヒーローへの応援心・同情心」を掻き立てる、
の2つしか頼みになるものはないだろう。
そしてもし、これでバイデン大統領誕生ということになれば――
逆に「前回はたまたま候補がコロナに罹ったから負けたんだ」
と、共和党側が思ったり言ったりするのは避けられない。
そうなると4年後の大統領選は、むしろ少しは共和党が有利になりそうではある。
今回の新型コロナというものが、人類史を大きく変えてしまったとは言えても……
いったいどういう風に変わったのかを判断するのは、とても難しい話になりそうである。