2020年のアメリカ大統領選挙は、現職のトランプ大統領(共和党)が敗れ、オバマ政権での副大統領であったジョー・バイデンが勝利した。
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しかし、本当に勝ったのは誰であろうか。
それはバイデン新政権で、アメリカ史上初の「女性」副大統領となるカマラ・ハリス氏(56歳)だろう。
今回のアメリカ大統領選は、日本の田舎の町長選挙かと思うくらいの「高齢者対決」であった。
バイデン氏は77歳、トランプ氏は74歳。
これを制したのはバイデン氏だが、しかし彼に投票した人の9割くらいは思っているだろう――
バイデンに2期目はない、4年後は81歳でまだ2期目を目指すなんて、なんぼなんでもあり得ない、と。
それどころか、バイデン氏が任期中に自然死するかもしれないとも、3割くらいの人は思っているのではないか。
もし任期中に死亡すれば、もちろんハリス氏が大統領になる。
アメリカ初の女性大統領の誕生である。
そしてバイデン氏が1期目の任期を全うすれば、その後継者となるのがハリス氏を措いて他にない、というのも共通認識と言っていいだろう。
アメリカ初の女性大統領誕生を、ぜひ実現させよう……
これは強力なアピールポイントであって、ハッキリ言えばハリス氏にはなはだ有利である。
おそらく、ハリス氏自身は次期大統領になる気マンマンであろうし、バイデン氏もまたそういうつもりでいることだろう。
よってたぶんこれから4年間、バイデン政権はカマラ・ハリス副大統領の活躍をアピールするものと思われる。
我々日本人は、「日本史における女帝とは、たいていの場合は中継ぎであった」ということを聞かされている。
しかし今のアメリカの場合、女帝誕生の中継ぎになるのは、高齢のバイデン氏である。
バイデン大統領の政治手腕は、私にとって未知数だが――
彼がアメリカ人からも内心「中継ぎ大統領」と思われているのだろうことは、何となく想像できる。
次回、2024年の共和党大統領候補が誰になるかは、全く予想できない。
(しかし、トランプほどインパクトのある人物を担ぎ出すのは、とても難しいことだ。)
だが、民主党大統領候補がカマラ・ハリス氏だということは、ほぼ100%一致した見方ではなかろうか。