香港では、かねてから言われていたように若者ら数万人がデモを起こし、警官隊との衝突が発生した。
もちろんこの懸念は当たり前のことで、いつまでもいつまでも中国本土と香港が別の制度でずっと続く、などということは、あなただって思ってはいないだろう。
そして永遠ではないと言えば、(あまりにも当たり前のことだが)中国共産党王朝だって永遠ではない。
これは別に反中国でも何でもなく、今までの中国史を見て単純に感じることである。
どんな国家も永遠ではなく、中でも中国の王朝はそうだ。
世界でひとり古代から現代まで続いていると言えるのは、日本の天皇家(ヤマト王朝)だけである。
(アフリカのどこかの首長なども、古代から今に至るまで続いているかもしれないが……)
もう一つの滅亡パターンは「異民族の侵入」だが、しかし現代で中国本土に侵入する異民族の存在は考えがたい。
となると今回の香港デモなど、かつての民衆反乱の現代版かつ現代における嚆矢とも言えようか。
そして従来の中国史のパターンから言えば、最初の反乱勃発から王朝倒壊に至るまでの期間は、どれも驚くほど短い。
たとえ倒壊に至らない場合でも、明らかにその反乱時点からその王朝はめっきり衰退した(そして滅亡に至る)とわかるものである。
となると「2049年までに現王朝が滅亡」というのは、それでもまだ期間を長く取り過ぎるのかもしれない。
となると「2049年までに現王朝が滅亡」というのは、それでもまだ期間を長く取り過ぎるのかもしれない。
ただわからないのは、現王朝滅亡後の中国が、短期間の混乱を経て速やかに新統一王朝に戻るのか――
これについて私としては、たとえ分裂時代になるとしてもそれは50年くらいしか続かないのではないか、と思っている。
それこそ五代十国が終わって後、中国は統一中国であるのが常態であったからである。
もちろん統一中国の国力は、日本のそれを上回って当然である。
そうでない方が異常なのであって、20世紀に日本のGNP(今ならGDP)が中国をはるかに上回っていたなどというのは、まさに異常な時代だったのだ。
(とはいえ日本だって、アジアの中では伝統的に強国であったし、これからも一応はそうであるだろう。)