世の中には、常人には想像もつかないような性的嗜好がある。
それは常識だが、それでも新手の性癖が露わになり、世の興味と不可思議感を掻き立てることは終わりそうもない。
今回はというと、
「男性の小学校教師29歳が、
(なぜか)大学構内のトイレで、
17歳の男子高校生の口に8分間も指を入れて喉仏や歯茎を押し、
それで性的快感を得たことを認めた」
という事案である。
まぁいったい8分間も赤の他人に口に指を入れさせる男子高校生の方もどうなんだ、とか、
そもそも赤の他人の男に「キミ、歯並びがいいね。鏡を見た方がいいよ」と言われて公衆トイレについていくこと自体どうなんだ、
と思ってしまうのは仕方ない。
しかし、「近くで同様の被害届が2件出ている」とか
犯人自身が「数年前から数十件やった」と言っているのだから、
意外にもこんな誘いを断れず付いていく人は多いものだと思われる。
世の中まだまだ、気の弱い純朴な人は多いのだろう。
(そして口に指を入れられてしまえば、今度は怖くて動けなくなる、というのもありそうである。)
それにしても、同性の口に指を入れて喉仏や歯茎を触ることで性的快感を得るなんて――
これはもう、病気と言うより超能力の領域のように感じられる。
そしてまた改めて、男の性的嗜好というのはつくづく多様で、ほとんど無限の可能性があるものだと感じる。
今の世は男と女には「性差」があると言ってはいけない雰囲気になっているが……
こと性的嗜好の多様さにおいては、女は男の足元にも及ばない、と言い切っていいのではないだろうか。
これはたぶん、ガチガチの男女平等論者にとっても認めざるを得ないことだと思われる。
そして何となくではあるが――
世界的・歴史的な発明家と認知されている人物に「女性が一人もいない」(のではないか?)というのは、このことと密接な関連があるようにも思われる。
どうも男というのは、良い方にもヘンな方にも「ぶっとび度」が女よりはるかに幅広い生き物のようだ。
そしてたまたま「良い方にぶっ飛んだ」資質を持って生まれた男は、何という幸運だろうか。
たまたま「ヘンな方にぶっ飛んだ」資質を持って生まれた男は、何という悲しい生き物だろうか……