プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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サイコパス殺人鬼は自衛官-自衛隊はますます弱体化するだろう

 12月10日、京都府警は現役の男性陸上自衛官(21歳)を逮捕した。
 
 12月3日の夜、83歳の男性をマンション建物内で視察した容疑でである。

 そしてこの21歳は、「被害者と面識はなかった。誰でも良かった」「今回逮捕されていなければまた人を殺すつもりだった」との趣旨を供述しているという。

(⇒ MBSニュース 2023年12月11日記事:殺人容疑の21歳自衛官 事件前に外出届を提出 確保された時は刃渡り十数cmの包丁所持)


 これはまさに、サイコパスの殺人鬼そのものと言えるだろう。

 こんなのが現役の自衛官である。恐ろしいことである。

 もっとも私は、自衛隊の教育や採用はどうなっているのだ、と大批判しようとは思わない。

 周知のとおり、こんな人間が教育なんかでどうなるものではない。サイコパスの殺人鬼に、教育なんて屁のカッパなのだ。

 では採用時に見抜けなかったのかと言えば、これも周知のとおり見抜けるものでもない。

 サイコパスの殺人鬼ではないにしても、日本中で毎年何百人何千人と、「何でこんなのを採用した?」なんて思われる人間はあちこちで採用されているだろう。

 そして、陸上自衛隊の現人員数は約15万名。
 
 人口15万人の都市には、一人くらいこんなサイコパスがいたとしてもおかしくはない。

 いや、15万分の1の確率で殺人鬼系サイコパスがいるというのは、むしろ少なすぎる見積りかもしれない。

 だから陸上自衛隊員にこんな人間がいること自体は不思議ではなく、当然ながらここまでは行かなくても「危険人物」クラスの人間はもっともっといるだろう。

 それは日本の、いや世界のどこの街とも同じようなものだろう。

 
 しかし、それでも、である。

 こういう事件が起きてしまうと、「ますます」自衛隊には人材が入らなくなるのは避けられない。

 多くの業界と同じように、自衛隊少子高齢化・人口減少により人手不足に陥っている。

 特に自衛隊は、若い人じゃないと(兵士として)務まらない仕事の筆頭格だろう。

 だが「今どき」自衛隊に入ろうなんて若い子は、まさしく自衛隊にとって「金のタマゴ」みたいなもの。

 少々の(いや、かなりのレベルの)問題児には目をつぶって採用しないと人が揃えられない状況にあるのは、想像に難くない。

 しかしいったい、こんな殺人鬼サイコパスが中にいる――しかも合法的に戦闘用の銃を持てる――ことを知った若者や親たちが、どうして自衛隊に入りたい・入らせたいなどと思うだろう。

 昔の中国人は、兵隊をバカにしたと言われる。

 「良い鉄は釘にならぬ、良い人間は兵にならぬ」とか言って軍事を見下したのが、近代中国の長い低迷・混乱に繋がったとも言われる。

 そして現代の日本は、ますます昔の中国に近づいていると言っては見間違いか。

 今の日本人は、自衛隊の存在を支持している人でさえ、自分や自分の子どもは自衛隊に行きたくない・行かせたくないと思っているのがスタンダードではないか。

 今回の事件とは全く関係なく、日本人には漏れ聞こえてきているのである。

 あるいは、あからさまにニュースで聞くのである……

 昨今の自衛隊の「兵質」は、かなり落ちてきていると。

 その職場は、かなりブラック企業に近いものがあると。

 そもそも上層部ではなく同僚・新採にさえ危険人物がゴロゴロいると。

 おそらく自衛隊は、今後10年も経たず人間的に非常に劣化すると思われる。

 もちろん、もし米軍の全面支援なしで中国と戦って勝てるなどとは、思いもよらないことになろう。 

 昔の中国のように、ごく近未来の日本人が「まともな人間は兵にならない、自衛隊なんかには入らない」という社会通念を持つようになるのは、もはや避けられないことだろうか……