日本が外国に「買い負けている」、
日本市場が軽視されるようになっている、
日系企業の「視察」は迷惑がられている――
そういう話は最近よく聞くのだが、またそれに1ページの加わる記事があった。
(⇒ ニッポン放送 2023年7月19日記事:日本人は「口うるさい客」 世界のマーケットで進む“日本外し”の動き)
これについては本ブログの過去記事でも書いたことがあるが、現代の「日本病」「日本企業病」とはまさにこれ。
一言で言えば日本人は「メンドくさい」人たちであり、日本風に言えば「コスパが悪い」人たちなのである。
(⇒ 2023年1月26日記事:「日本企業病」-日本人は昔の中国人か)
そして日本人がメンドくさい人たち、関わり合いになりたくない人種であるというのは、当の日本人でさえそう思っているのではなかろうか。
日本人のメンドくささに対応するため、日本人がどれだけコストをかけているかについては、全国からいくらでも――あなた一人からでさえいくつも――例が挙げられるのではなかろうか。
確かに私が外国企業から日本進出に関するアドバイスを求められたとしたら、開口一番「日本市場は難しいですよ、メンドくさいですよ」と言うと思う。
それはたぶん、あなたも同じだと思う。
多くの外国人にとって、日本における客に対する店員の立場の弱さというのは、人権侵害レベルの許しがたい奴隷制ぶりと見えても仕方ないだろう。
また、ビックリするくらいどうでもいい細かいことに注文を付けてくる・意見を出す(しかし追加料金を払ってもいいとは言い出さない)ことにかけては――私は世界を相手に商売しているわけではないが――、日本人は天下一品、もしかすると天上天下唯一の存在かもしれないとも思う。
おそらくこれは、例の「独自進化しやすい」「どうでもこうでもガラパゴス化へ向かう」という日本人の癖の現れの一つであり最新の症例だと思うが――
これもまた例によって、外圧でしか変わらないことでもあるだろう。
これが日本と日本人の長所であるか短所であるかは、ここ数十年の世界各国の経済成長率から見て、既に答えは出ていると思う。
やっぱり日本の若い人は日本を出て働く方が、イキイキ伸び伸び、しかも高い収入を得て働けるのではないかと思わずにいられない。
日本人が日本を出て行くこと、少なくとも日本人らしさをできるだけ捨てることが幸せにつながるとしたら、これはもう世紀末的な悲劇ということになるのだが……