プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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愛知県大村知事リコール署名「8割以上が無効」の衝撃-甦る安国寺恵瓊の言葉

 2020年11月、愛知県の大村知事のリコールを求めて愛知県内の各選挙管理委員会に提出された署名、約43万5000人分について――

 何とまあその8割以上、約36万2000人分の署名が無効だと判断されたことが報じられた。

(⇒ 中京テレビ 2021年1月30日記事:大村知事リコール署名、8割以上が無効 愛知県選管による調査結果まとまる)

 

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 これ、前代未聞のバカ高い数字であるが、ここまで来ると「いったいどうやってやったんですか?」と、リコールを集めた人たちに聞いて回りたくなるのが人情だろう。

 この「署名の偽造」作業に携わった人は何十人にも及ぶはずだが、どういう気持ちで沈黙しているのだろうか、そっちの方も気にはなる。

(もっとも、これだけ偽造してもなお、リコールするにはさらに倍の署名が必要だったのだが。)


 この署名運動の中心人物は言うまでもなく、かの有名な高須クリニック高須克弥院長である。

 しかし昨年11月7日、彼は自身の体調不良(ガン治療)を理由に、活動停止を表明していた。

 その際も、「敗北宣言はしません」「この会見が終わったら『打ち方やめ』を指示する」とあくまで強気であった。


 さて、このニュースを聞いて、私は2つのことを思い出した。

 一つは、かの有名な安国寺恵瓊織田信長の末路を予見した言葉――

「信長の代、五年、三年は持たるべく候、明年あたりは公家などにならるべく候かと見及び申し候、

 左(さ)候て後、高ころびにあをのけにころばれ候ずると見え申し候」

 という名文句。


 もう一つはこのブログで書いた記事、「落合信彦化する高須院長」である。

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 皆さんは、覚えておられるだろうか……

 今から4年前のテレビコマーシャルで、高須院長がヘリでドバイ上空を飛びドバイのお偉いさん方と会議していた。

 高須院長のパートナー(事実婚)である漫画家の西原理恵子も、そう書かれた字幕付きで登場していたあのCMである。

 私はあれを見たとき、まさに安国寺恵瓊の言葉を思い出したものである。

 自分の会社のCMに、自分自身が世界を翔けるスーパーセレブ・スーパービジネスマンとして(事実婚の妻までも連れて)出演するなんて――

 まさに「高転びにあおのけに転ぶ」前兆でなくて何なのか、と直感したものである。

 こんなことをする人間は、(悪いけど)行く末が思いやられると思ったものである。


 高須院長は、近年における「右派の星」であった。

 理論派ではなく、行動の人であった。

(そのツイートは理論ではなく行動のうちに入る。)
  

 そして格闘技の後援者でもあり、RIZINの来賓席にいもしたし、ZERO-1のマットに高須クリニックの文字が書かれていたりもする。

 私も格闘技やプロレス好きの一人として、そういう意味では高須院長の悪口は進んで言いたくないものの…… 

 しかしこの「署名大量偽造」が事実なら(事実だろうが)、

 もちろん日本史上に残りそうなトンデモない暴挙であり大犯罪である。

 やはり高須院長は、織田信長のごとく「高転びにあおのけに転」んでしまったのか。

 そして安国寺恵瓊がその予言をしたのは天正元年(1573年)、本能寺の変でそれが実現したのは天正10年(1582年)で、約9年かかった。

 対するに高須院長があのCMを流したのは2017年、今回の署名大量無効ニュースは2021年で、約4年。

 やはり世の中、「予言・予兆の実現までの期間」も、スピードアップしているのだろうか……