プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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「家で乱交パーティ」は罪なのか-警察力のムダ遣いについて

 これは1年に1回くらい見るのであるが――

 またまた「自宅で乱交パーティを催した」容疑で、62歳男性が逮捕された。

 その参加者である30代から60代の男女7人もまた、公然わいせつ罪で逮捕された。

 主催者が公然わいせつ罪に加え売春防止法違反の罪でもあるのは、男性から1人15,000円を徴収し、

 (たぶんそれを原資に)女性に報酬を支払っていたからである。

 これは売春の周旋に当たるのだという。
 
(⇒ 産経WEST 2020年10月4日記事:自宅で「乱交パーティー」開催 容疑で男らを逮捕 大阪)

 さて、いつもいつも思うのであるが――

 この乱交パーティというのは、犯罪と呼ぶに値するのだろうか。
 
 このことについては以前もブログに書いたのだが、私にはこれが、取り締まるに値する・防止するに値する犯罪だとは、全然思えないのである。

 だいたい「家の中(主催者の自宅)」でやっているのだから、そもそも「公然」わいせつではないではないか?

 

tairanaritoshi-2.hatenablog.com


 言うまでもないが、全然関係ない人を拉致同然に連れてきて乱交パーティに参加させるのは、疑う余地もなく犯罪である。

 しかし同好の士が集まって、

 完全同意の上で乱交パーティを催すというのは、

 いったいどこがどう罪なのか、

 むしろ理解に苦しむ人の方が多いのではないか。 

 そして、男性から15,000円を徴収してそれを元手に女性にカネを払うというのは――

 男女平等の立場からは別として、さして非常識とも言えないだろう。

(むしろこう言っては何だが、良心的な値段の「会費」である。
 
 これを売春と呼ぶのは、非常にこじつけの感がある。)


 正直なところあなたは、この人たちを「けしからん」「罰するべきだ」と本心から感じるだろうか。

 おそらく90%以上の人は、ニヤッと苦笑したくなる程度が関の山ではあるまいか。

 私はむろん、この8人のことを全く知らないが――

 べつだん彼ら彼女らは犯罪的な人格でもなく、むしろ市井の善良なる市民だという可能性の方が大きいと思う。

 それはもちろん人より性欲が強いのは確かだが、だからって犯罪者傾向があると決めつけるのはいくら何でも無茶である。


 例の「女性器裁判」でもそうであるが……

 性の力というのは、決してあなどってはならないものだ。

 もしかしたらそれは、

「生け花なんかの世界でさえ、トップ中のトップ(とされる人)はいつもみんな男」

 なのはなぜか、という疑問の答えでさえあるかもしれない。

 

tairanaritoshi-2.hatenablog.com


 しかし一方、どうも「性」というのは、過大評価されている側面もある。

 女性器ごときをモロに見せたからと言って、我々の社会は壊乱しない。

 全員同意の上での乱交パーティを室内で開催したからと言って、世が堕落することはない。

 むしろこんなものの摘発に貴重な警察力が割かれていることに、善良な市民は怒るべきではないか。

 もっとも今回の乱交パーティ――

 盛り上がりすぎて叫び声が外に漏れ聞こえ、

 それが近所に迷惑をかけているから警察に情報提供されてしまった、

 というのなら、逮捕されても仕方ないとは思うが。