アメリカはカリフォルニア州サンフランシスコで1976年から1986年にかけて、12人が殺害され50人くらいが性的暴行され、そのうえ120件の不法侵入があったという重大未解決事件「ゴールデン・ステート・キラー(黄金州の殺人鬼)」事件――
その犯人と目される男が、4月25日にカリフォルニア州サクラメント(という、まさに事件の地元)で逮捕された。
その名はジョセフ・ジェームズ・デアンジェロ・ジュニア(72歳)。
地元警察署の現職警官だったときから犯行を始め、警官を万引きで(泣)クビになった後も、そのまま自宅で娘や孫と暮らしていたという。
40年ぶり執念の捜査でゴールデン・ステートの連続殺人鬼逮捕! - FNNプライムオンライン
さすがアメリカというべきか、警官の犯罪もやることがド派手である。
(そして若き日の似顔絵のハンサム顔と、今の顔の落差はどうだろう……泣)
これに比べれば先日の滋賀県警で19歳巡査が教育係の同僚警官を射殺した事件など、慎ましいというか切ないというか、そんな印象を抱いてしまう。
日本で長年の未解決事件が解決したことに呼応したわけでもあるまいが、今度はアメリカで未解決事件が解決(なのだろう)したということになる。
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ところでこうなると、俄然思いつくのはあの「ゾディアック」事件である。
犯罪本を読んでいる人でこの事件を知らない人などあり得ないが、1968年から1974年にかけてサンフランシスコ市内で最低5名が連続殺人されたものだ。
(つまり、ゾディアックのほとんど直後の跡継ぎが今回のジョセフ・ジェームズ・デアンジェロということになる。)
殺した人数こそ(その後の連続殺人鬼の基準としては)慎ましいが、この事件を極めて印象的なものにしているのは――
何と言ってもその犯人の似顔絵と、目撃証言を元にしたイラストである。
こんなのを子ども時代に見れば、かなりの確率でトラウマになりそうなインパクトがある。
さすがに今回のジョセフ・ジェームズ・デアンジェロがゾディアックだったということは、ありそうもない。
しかしほぼ同時期に、サンフランシスコにはこんな殺人鬼が最低2人はうろついていたわけだ。
1970年代から80年代にかけて、いかにアメリカが「連続殺人鬼ブーム」だったかが、偲ばれるというものである。
そして今回の逮捕の教訓と言えば、やはり――
「DNAの採取と保存と照合は極めて大事」ということになるのだろう。