2004年9月、岡山県津山市で当時小学3年生(9歳)の少女が殺害された未解決事件で――
2018年の今になって、岡山刑務所に服役中の勝田州彦(かつだ くにひこ。39歳)容疑者が逮捕・送検された。
その犯罪歴そして異常性欲の遍歴は、やれやれと言いたくなるようなものである。
上記引用記事によると彼、
「自分の腹をナイフで刺して流れ出す血を見ながら、好きな少女や女児が血を流しているのを思い浮かべて」オナニーしていたそうである。
ところが精神科に入院して自分の腹が刺せなくなると、本当に少女・女児を刺して
「その血を流して苦しむ姿を見てオナニーしようと」街中を徘徊していたそうだ。
くだんの精神科医からは、「性的サディズム」「サディズム型ペドフィリア(小児性愛)」と診断されていたとのこと。
この記事を見てたちどころに思いつくのは、あの超有名な変態性欲殺人老人、アメリカのアルバート・フィッシュ(1870生-1936処刑死)のことだ。
彼もまた、自分の性器の周りに針を打ち込む(睾丸を貫きさえした)という、
常人には推し量りがたいジョークのようなオナニーをしていた、サドマゾ同居の変態である。
この勝田州彦という男もその同類であって、「和製アルバート・フィッシュ」というところだろうか。
彼の両親は両方警察官だそうだが、だからと言ってこの両親を責めようとは思わない。
つまるところ、こういう異常変態性欲者は(先天的か後天的かを問わず)全人口のうち必ず数人は出てくるのであって、自分の子どもがそうだという「貧乏クジ」を引く両親が必ずいるのである。
だからあなたの子どもがそうでないのは、単なる偶然というものだ。
tairanaritoshi-2.hatenablog.com
それにしても「やっぱり」未解決事件の犯人は、「すでに他の事件で逮捕されている」人間の中にいるものである。
新たな種類の化石が発見されるのは、発掘現場でより博物館の収納庫・収納棚での方がずっと多い――
などとよく言われるが、未解決事件の犯人もまた、市井で捜査するよりも刑務所の中で探した方が良いのかもしれない。
そしてこういう犯罪人種が発生することを防ぐ手段は、今の社会には存在しない。
(いや、昔から存在しなかったのだが……)
いつ誰がこういう素質を持って生まれ、またはビョーキを発症するかは、まだ人間のテクノロジーの及ばない領域である。
もしかしたらこれが「解決」されるのは、人類が海王星に着陸するより遅くなるかもしれない。
何にせよこれで勝田州彦は、フィッシュよりは劣るにしても、切り裂きジャックやジル・ド・レーらから始まる「変態異常性欲犯罪史」に名を連ねることになった。
そしてこれがまた、本になったりして人気が出るのが世の常である。
殺人鬼は人気がある、カネになる、メシのタネになる――
『世界悪人列伝』という本は出ても『世界善人列伝』という本は出ないのは、世の人が買わないから・需要がないからである。
「フツーの人より極悪変態殺人鬼の方が好き」というのは、「フツーの男よりワルの男の方が好き」というのに確かに似ている。
残念ながらというか何というか、これからもフィッシュの後継者ないし二番煎じ三番煎じの人というのは、絶えることなく出てくるだろう。
それが自分の子どもや身内や、ましてや自分自身かもしれないというのは、この世の恐怖の中でもトップクラスのものである。