2017年10月22日の衆議院選挙は――
自民党が大勝、立憲民主党が大躍進(議席倍増)、希望の党(前原誠司派の民進党が合流)が敗北という結果になった。
この結果、多くの人には予想どおり(事前の報道どおり)ではなかったろうか。
私は選挙分析家でも何でもないのだが、今回の勝因と敗因は割と簡単に分析できるような気がする。
自民党は、あの森友学園・加計学園の問題が「過去のニュース」になった時点で解散したのが吉と出た。
そしてもちろん、北朝鮮がミサイルをしきりに発射したのも追い風になった。
実際北朝鮮って、実は自民党を支援するために日本上空へミサイルを撃ったのではないか――
と、まるで陰謀論のようなことさえ思えるほどである。
そして立憲民主党が大躍進したのは、「ネーミングの勝利」と「純化の勝利」だろう。
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その政治思想がどうであろうと、政策の是非がどうだろうと、リベラルならリベラルで純化して結集することは全く正しいことである。
これこそ「集中」の力――マーケティングなどの世界では常識である「フォーカス」の力というものだ。
一方で希望の党(小池百合子)+民進党リベラル派以外(前原誠司)の合体は、フォーカスや純化から最も遠い合体だった。
そもそも本体である希望の党自体、その政策は「自民党と似たり寄ったり」としか言いようがない。
(少なくとも、そんなに詳しく政策を比較考量するわけではない一般国民にとっては……)
どうせ改憲勢力であるならば、以前からそうだった「本家」の自民党に投票するのが人情だろう。
そして希望の党というのは「政策」でアピールするのではなく、まったくもって小池百合子の一枚看板でしかない。
もし小池百合子が明日死んだらそれで終わりの、はなはだ脆弱な組織である。
さて、それらはともかく今回の選挙結果を全体的に見れば――
自民党・公明党・希望の党・日本維新の会の「改憲勢力」が衆議院の3分の2を占めることになった。
そう、全体的に見れば、日本国民は憲法改正への支持を示したのである。
(たとえそのかなりの部分が、「地元の馴染みのあのセンセイだから」という理由での投票だとしても……)
いよいよ欧州でも日本でも、「戦後幕府」が終わりを告げようとしている。
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この世に永遠のものはなく、むろん憲法が永遠であるはずはない。
いつの日か、それもそんなに遠くないうちに日本国憲法は改正されるだろう。
それに対して立憲民主党を中心とする「佐幕派」ないし「(憲法護持)列党同盟」が、自民党ら「官軍」とどのように戦うのか――
いよいよ21世紀の戊辰戦争が始まりそうな予感である。