プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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森友学園・籠池前理事長夫妻の逮捕と「忖度」に加担せずに済む法

 森友学園の前の理事長・籠池泰典(64歳)と妻・諄子(じゅんこ。60歳)が7月31日、大阪地検特捜部に逮捕された。
 あの“瑞穂の國記念小學院”の建築に際し、本当の工事費より高く偽った工事請負契約書を提出し、国からの補助金約5,600万円を国から不正受給した容疑(補助金適正化法違反)である。
 今年上半期の話題の中心であった(もう一つの中心は故・小林麻央)この件に、一つの決着――というかクライマックスが訪れた形だ。
 この件については本ブログでも何本も記事を書くことになったので、一つだけリンクを。

 ところで逮捕となれば次は裁判に繋がっていくのだが――
 この裁判、殺人事件のそれを除けば、傍聴券を求める人が列をなす人気裁判になりそうである。
 もちろん今は加計学園の方がホットな話題で、もはや森友学園の方は過去の事件と化していることは確かだが、それでも籠池夫妻の特異なキャラクターが人々に“期待”を抱かせるのである。
 籠池前理事長の国会証人喚問での発言は、それほど衝撃的とは言えないものだったかもしれない。
 しかし裁判となれば、(たぶん有罪になると本人らも思っているだろうから)今度こそ「爆弾発言」が出てくるのではないかという期待がある。
 しかしまあ、水に落ちた犬というのは叩かれるものである。
 同じく地検に告発されている近畿財務局の職員や経済産業省の谷査恵子さん(セットで安倍昭恵・首相夫人も告発されているが)らは、全く災難というものだ。
 この人たちが森友学園に便宜を図ってやろうなどという「謀議」を首謀したわけではなく、たまたまそのときそのポジションにいたからこんな目に遭った――言ってみれば隕石に当たったようなものであることは、普通に社会で仕事している人から見れば明らかである。

 我々がこういう目に遭わない最も根本的な解決策は、やっぱり雇用の流動性を高めることである。
 一つの職場にしがみつかないでいい、他の世界に通用するスキルを身につけることである。
 一つの職場に収入源を依存すれば必然的に奴隷状態に陥るのであり、クビになったり冷遇されたりするのを恐れるあまり“忖度”に加担・協力・追従してしまうのが当たり前の結末になる。
 確かに日本には容易には転職者を受け入れない、中途採用を歓迎しない(経営者も従前の労働者も)風土があるのだろうが、それでも「別にクビになってもいいもんね~」と虚勢を張るだけの、目に見えるスキルは身につけておきたいものだ。
 だって、(何度も書くのだが、)人のために便宜を図ってやっても、いざ自分がピンチになればその人は絶対助けてくれはしないのだから……