テレビ朝日のエースアナウンサー(「報道ステーション」のメインキャスターは、こう呼ぶしかない)である富川悠太アナ(43歳)が、新型コロナの陽性判定を受けたので、4月13日から出演取りやめになったと報じられた。
やっぱり案の定というか、「テレビ局クラスター」が発生しそうな予兆である。
(もっとも、「志村けん感染」の報があったとき、とっくに予兆は出ていたが)
(⇒ 文春オンライン 2020年4月11日記事」:「報道ステーション」富川アナ コロナ感染で出演見合わせ)
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さて、最近のテレビ番組はコロナ対策で「ゲストは遠隔中継で出演」「出演者の席の距離があからさまに広がる」という方式に急速に転換したが――
それでもまだやっていないし、たぶん今後もやらないだろうことは、
「出演者にマスクを着けさせる」
ということである。
これはきっと、誰の頭にも浮かぶ素朴な疑問だろう。
そして同時に、浮かんだと同時に「いや、それはないな」と即却下する案でもあるだろう。
マスクの効能を信じ、マスクを着けてない人を「なんだコイツ」と白い目で見る・睨む人であっても、それでもまだ
「テレビのコメンテーターやニュースキャスターがマスクを着けて番組に出る」
というのは、別にテレビ局上層部の人間でなくても却下するのではなかろうか。
しかし、なぜであろう。
あれだけスタジオで喋っている人たちが、喋るのが仕事である人たちが、大量の飛沫を吐き散らしていないわけがない。
だったらもちろん、マスクを着けなきゃ現時点での公共道徳に反するはずである。
だが、「マスクを着けるのをバカにしてきた」欧米人をバカにする日本人も、
なぜか「テレビ出演者もマスクを着けろ」とはネットでさえ声を上げないようである。
それはやはり日本人も欧米人と同様に、少なくとも「テレビで話している人たち」がマスクを着けることについて、不自然・不快・不安に思うからではないだろうか。
しかしテレビ局クラスターの発生を防ぐには、「当然」誰だろうがマスクを着けたまま出演して喋るのが筋である。
ドラマはさすがに無理にしても、報道番組や報道バラエティー番組・情報番組なら、すぐにでもできるはずである。
だがきっと、そんなことはどのテレビ局もやらないと思う。
視聴者の反応が怖いからである。
(マスク姿のキャスターや出演者を見たら不安になるからチャンネルを変える、という視聴者は、かなりの数に上ると思われる。)
はたして今のノーマスク番組状態で、テレビ局クラスターは発生せずに済むだろうか……