人気ライトノベル『二度目の人生を異世界で』の作者・まいん(mine)氏が過去にツイッター上でヘイトスピーチを繰り返していたことが掘り返され、大炎上。
この10月にはアニメ化されることも決まっていたのに声優陣が続々降板し、ついにアニメ化は中止。
さらに原作小説(版元はホビージャパン)も全18巻が出荷停止になるそうだ。
(⇒ ねとらぼ 2018年6月6日記事:主要声優が一斉降板の「二度目の人生を異世界で」 アニメ化中止に)
私はラノベというものを全然読まないので何なのだが――
この作品、原作が累計100万部というのはわかるとして、元々の連載先「小説家になろう」サイトでは1億数千万viewもの閲覧数を得ていたという。
この1億数千万viewというのが本当の数字なのかは知るよしもないが、そんなに面白い小説なのだろうか。
と思ってネットで検索していると、こんな話だそうである。
もちろん上記引用記事には、思想的なバイアスがかかっている――
と言ってしまえばそうなのかもしれないが、しかしラノベを読まない私にも、とにかく世の中の人は「異世界」とか「タイムスリップ」なんて話が大好きなのだというのはよくわかる。
とにもかくにも、「(現代の知識や武器を持って)異世界に転生して活躍する/生活する」という話、もうそこかしこにゴロゴロしているのである。
やっぱり人間は、異世界というものがこれほどまでに好きなのだ。
と言うより、人間は皆「ここでないどこか」を求めずにいられない――
平たく言えば「隣の芝は青く見える/青くあるべきだ」の心境から決して逃れられないのかもしれない。
それにしても、まいん氏は謝罪して過去のツイートも削除してはいるものの、もちろん本当に自分の書いたことが罪だと思っているわけではないだろう。
中国・韓国に対する侮蔑心は本物の本心であって、そういうことを思ったりツイートしたりするのが罪だったなんて、心から思うわけないのである。
しかし出版社って、金の卵を産む作家のツイートを(遡って)チェックするなんてことはどうもしていないようである。
そしてまた、原作小説自体が「第二次大戦中に日本刀で人を斬り殺しまくった」男を主人公にしていることも、どうも無問題だったようだ。
(私はてっきり、こういうのは新人賞の選考段階や出版決定の際にハネられるものだと思っていたが……)
今の日本のアニメ業界を支えているのが中国人(や韓国人やインドネシア人)だということは、別にアニメ本編を見なくてもエンディングのスタッフロールを少しでも見ればわかる。
全然情報を仕入れてないのに言うのも何だが、もしかしたら今回の炎上は――
前々からこの作品を腹に据えかねていた、そしてまいん氏がヘイトツイートを繰り返していたことを知っていた中国人アニメーターが、
ついにアニメ化されると決まっていよいよ我慢できなくなってネット上に火を付けた、ということなのかもしれない。
しかしその一方、ヘイト産業はいまや一大市場でもある。
筆禍ならぬツイート禍でライトノベルが出荷停止される一方、明らかにヘイト目的の本は書店やネットでかなりの勢力を占めている。
とはいえ今回の件は、やっぱりヘイト産業はスキマ産業であり、それよりもさらに大きな公共メジャー市場には出てこれない――
ということを示しているとも言える。
何にせよ、「ツイッターで身を滅ぼす」という近年無数に繰り返されてきた事例に、また新たな1ページが加わったわけである……