プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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「るろうに剣心」作者・和月伸宏、児童ポルノ禁止法違反で書類送検-法と社会は「生まれつき」にどう対処するか?

 日本で知らぬ人の少ない大人気漫画『るろうに剣心』作者、和月伸宏 氏(47歳)が、児童ポルノ禁止法(単純所持)違反で書類送検された。

www.yomiuri.co.jp

 

 和月氏は「小学校高学年から中学2年生くらいまでの女の子が好きだった」と――

 まるで詩人の感慨のように正直に供述しているとのこと。

(「漫画を書くための資料です」とは言わなかったようだ。)

 

 児童ポルノ禁止法は、「性的な目的で」18歳未満の子どものポルノ(裸)を所持・保管すると罰する旨を定めている。

 法律の決まりがそうなのだからそうなのだが、世間一般の感覚で17歳が「児童」と思うかと言えば、そうではなくてやはり小学生までのような気もする。

 (私のイメージとしては、「ロリコン」とは10歳未満(年齢一ケタ)が好きな人のことをいう。)

 和月氏が購入していたのは「10代前半の女児のDVD」だったとのことなので、“準”児童ポルノといったところだろうか。


 さて、皆さんも当然そう思うだろうが――

 準児童ポルノにせよ準ロリコンにせよ、和月氏がそういうものが好きだというのはもう一生変わらないだろうと思われる。

 彼が生まれつきそういう性癖を持っていたのか、それとも何かのきっかけで後天的にそうなったのか、もちろんわかるわけがない。

 しかし確実に言えるのは、「そういうスイッチを内蔵して生まれてきた」ということである。

 これって、明らかに本人のせいではない。本人にはどうしようもない「宿命」である。


 児童ポルノ禁止法が「実際に児童姦を犯した人物を処罰する」のではなく、「ただ単に児童ポルノを所持していること自体を罰する」ものであることには、たぶん理由が二つある。


(1)そういう性癖を持つ人間がさらに性癖を増進させ、ついには児童姦に至ることを防ぐ。(予防目的)

 

(2)児童ポルノの蔓延を防ぐため、次のパターンを確立する。

   ① 児童ポルノには需要がある。だから販売しようとする者が出る。よって児童が性被害に遭う。

   ② だから販売禁止にする。その上、所持することも犯罪とする。

   ③ こうすれば需要はあっても(恐れて)買うことはできなくなり、販売する者もいなくなる。よって児童の性被害もなくなる。


 しかし御禁制品が常にそうであるように、売る者と買う者が完全にいなくなることはない。

 特に性的欲求というのは(それを持つ人間にとっては)どうにも抗いようがないため、どうやってでも手に入れようとする者が絶えることはない。

(よって、売る者・作る者も絶えることはない――最も簡単そうなのは、その子の親が製作・販売することだ。)

 
 この「やむにやまれぬ性的欲求」にどう対処すべきかというのは、現代の法と社会にとって最大級の課題である(と思う)。

 児童ポルノの所持を禁止して児童ポルノの撲滅を図ろうというのなら――

 殺人願望を抑圧する又は殺人願望の「スイッチを入れる」ことを防ぐため、殺人者実録や殺人シーンの出てくる創作物の所持・製作を禁止するというのも、非常に理に叶っているように思える。

 いや、それより何より、現代日本のアダルトビデオに氾濫する“レイプ・調教もの”を完全禁止する方がずっと先決ではないだろうか?

 これには相当数の賛成者がいるものと思われるが、しかし実際はそういうことになる機運はないようだ。

 

 私は和月氏を弁護する義理も何もない(「るろうに剣心」も読んだことはない)が――

 「児童ポルノが大好きだけど、実際の児童には手を出していない」のと、

 「児童ポルノが大好きで、ついに実際の児童に手を出す」ことの間には、

 巨大な距離ないし溝があると思うものである。

 それは

 「レイプものや痴漢ものは大好きだけど、実際にやることはない」のと、

 「レイプものや痴漢ものが大好きで、ついには実際にやってしまう」ことの間と同じではないだろうか。

(このうち後者は、非常に多くの男性に当てはまっているだろう。

 そうでなければこんなに多くのレイプものや痴漢ものがリリースされ続けているはずはない。)


 おそらく「児童が性的に好き」というのは、「レイプ・痴漢が好き」というのよりはよっぽど先天度が高いものと思われる。

 つまりそういう人は、これからも何人も絶対に生まれてくるのである。

 たぶん彼らの大半は、二次元の幼女で性的欲求を解消するのだろう。

 しかし確実に何割かは、やっぱり生身でなくては満足できない人がいる。

 そしてその人たちの大半は、体の内側から湧き上がる欲求を何とかこらえているのだと考えられる。

 私はたまたまそういう性癖(スイッチ)を持って生まれてこなくて良かったと思うが――

 彼らの内心の戦いというのは、スイッチを持たずに生まれてきた人にとっては想像も付かないような厳しいものだとは想像できる。

(それは「英雄的な戦い」とさえ言えるかもしれない。)

 

 和月氏は、どうしようもない性癖に(それが犯罪とわかっていても)抗うことができなかった。 

 しかしそれが性的欲求というものである。

 彼や彼の同類は、いわば貧乏クジを引いて生まれてきたと言えるだろうか……


 思うにこの解決策は、法律ではなく技術進歩によってもたらされるはずである。

 具体的に言えばVR(バーチャルリアリティ)で、現実ではない映像の女児によって性的欲求を満たすのだ。

 そういう未来が(もちろん映像ないし脳内画像の)成人女性で実現することを、いったい誰が疑うだろう。

 しかし、それでさえ法律や社会の目が禁止するとしたら――


 我々はもう一つの道、つまり「遺伝子操作か何かでそういう性癖を除去しておく」未来に進むしかないだろう。

 これもまた、VRの仮想現実世界と同じくらい実現可能性がありそうな話である。

 そういうことが(無害に・安価に)できるとしたら、あなたもやっぱり自分の子どもにはそういう処置をしてもらいたいのではないか?