前回記事で、たった一つ「NHKをぶっ壊す」を掲げて参議院に1議席を得たN国党のことを書いた。
今回参院選でのこの「快挙」が呼び水になって、一点集中・一点突破の「単機能政党」「ワン・イシュー政党」の時代が来るかもしれないので――
次の国政選挙で出現しそうな、かつ1人でも当選者を出しそうな政党名を、つれづれと書いていこう。
(1)選択制夫婦別姓を実現する会
これはあなたも、充分に当選者を出しそうな政党名だと思われるだろう。
というか、これで1人も当選しなければ、そのときこそはっきりと国民の意思なるものが明らかになると思われる。
これもまた、1名当選の可能性は非常に高い。
少年法の完全廃止とまでは行かずとも、「少年」に該当する年齢を15歳くらいに引き下げるべきだと考える日本国民は、とても多いはずである。
(3)精神病犯罪者を一生収容することを求める会
これはもちろん、物議を醸す政党である。
しかしだからこそ勝手にメディアが宣伝してくれて、費用対効果は抜群だろう。
そしてまた、凶悪犯罪が起きるたびに注目され支持されることが見込まれる。
さらにまた、大多数の国民が支持してくれると見込んでいいのではなかろうか。
今はまだ徒手空拳に近い市井の一市民が結党して立候補しようとするなら、これがベストかと思われる。
総じてワン・イシュー政党の利点は、たった一つの主張をするだけでいいということにある。
その他のことは、初めからあまり問われないだろうし答える必要もないとさえ言える。
だからたとえば、「共産党の労働政策には賛成だし心引かれるが、しかし外交政策に反対だからやっぱり投票しない」なんて事態を防げるのだ。
これは「何でも意見を持とうとする」総合政党にはできない芸当であって――
そしてまさにこれが、総合政党のどうしようもない弱点である。
また私は、一つ策略を考えたのだが――
まだ弱体・弱小で、それでも本気で政権奪取を目指す政党があるとするなら、
こういうワン・イシュー政党をたくさん(秘密裏に)生み出して支援して、子会社みたいな形で味方に付ければいいのではなかろうか?
たとえば「れいわ新撰組」など、そういう戦術を使えそうである。
さすがにそれだけで政権獲得は無理にしても、中堅企業に成り上がる過程では、大いに力を発揮しそうだ。
そう、本当に政党や選挙というものが「政策本位」であろうとするなら、総合政党に投票するのはむしろバカげたことかもしれない。
ワン・イシュー政党への投票こそが、本当に「政策で投票先を選ぶ」ことなのかもしれない。
ベタな言い方で申し訳ないが、これが真に「選挙2.0」「民主主義2.0」と呼ばれることになるだろうか……