プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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山梨市収賄不正採用事件の続報-現役中学校長と寺の住職が賄賂を渡すの巻

 先日記事に書いた山梨市長の市職員収賄不正採用事件について、続報があった。
 
 
 
(別にこの事件にこだわるつもりもないのだが、記事にした以上どうしても目にとまるのだ。)
 新たに贈収賄容疑で逮捕されたのは、甲州市立大和中学校校長の萩原英男(57歳)と、山梨市の元収入役で住職の滝沢博道(73歳)の2人である。
 
 いやはや、現役の中学校長と、現役のお寺の住職かつ元収入役(今は会計管理者と言い、市行政の中枢役職)かつ現役の選挙管理委員会委員が、校長の息子を山梨市役所に入れるために前山梨市長・望月清賢(8月13日辞職)に80万円を渡したというのである。
(住職は仲介役だったという。)

 なんかもう、「田舎の闇」を垣間見るようではないか。
 ところで、80万円というのが山梨市役所に採用される代金として高いのか安いのかよくわからないが……
 そして何の根拠もないのだが、何となくこれくらいが相場であるような気はする。
(さすがに100万円超えは、渡す方も「高すぎる」と思うのではないか?)

 しかし救いと言えば救いなのは、地元在住の校長先生(の息子)といえども、タダでは裏口入学できないということだ。
 こういう言い方はイジワルかも知れないが――
 校長の息子・娘であるならただそれだけで「忖度」され、ゲタを履かせた裏口入学できるようなイメージはないだろうか?

 ただ、前の記事でも書いたのだが、こういうことは「親が勝手にやって、本人たる子どもは何も知らない」可能性が高いものである。
 可哀想に萩原君、もう人の目が怖くて市役所で働いてはいられないだろう。
 よっぽど神経が太いのでなければ、今週中にも自主退職することになるだろう。
 ただ彼は一次試験(筆記試験)で本来は不合格だったことがわかってしまっているので、もちろん採用取り消し・解雇になるのが相当である。
 そして次は、(いかに前市長にほとんど強要されたとはいえ)採用担当の市役所職員が追及されることにもなろう。
(山梨市役所の人事担当課及び昨年度までそこにいた人は、今頃浮き足立っているはずだ――
 まったく、運の悪いタイミングでそんなポジションにいることがあるものである。)

 「今の若者が最もなりたい職業は、地方公務員」ということは、ずっと以前から言われている。
 そのことを嘆く声もしきりである。
 しかしそれは個人個人がヘボくなったからと言うよりは、やはり低成長時代への(半ば当然の)適応と言うべきだろう。
 そしてまた「民間で働く」ということが若者にとり、いかに魅力がなく・危うく・避けたいものと見なされているかを如実に示してもいるだろう。
 
 だが、それにしても、山梨市は人口3万5千人くらいの田舎である。
 それを中学校の校長が僧侶の仲介人まで立て、80万円払ってまで息子をそこの職員にしたいというのは――
 なんともまぁ夢がないというか、ショボいというか、いじらしいというか、寂しくも哀しみを催すような話ではないか?
 皮肉にも山梨市の公式サイトのしょっぱなには、「誇れる日本を、この山梨市から。」と大きく書いてある。
 まったく喜劇というか悲劇というか――
 これでますます「山梨市はそういう体質のド田舎」と、同じ山梨県民にもバカにされるのはやむを得ない。
 そしてまた、移住してこようとする人へのブレーキになることだって考えられる。
 しかし強いて言えば今回の事件は、「田舎のウミを出す良い機会」だとも位置づけられる……
 
【蛇足】
 今回の報道で初めて「山梨市」なんてのがあるのを知った人も全国には大勢いると思うが、この「まるで県庁所在地であるかのような市名」はどんなものだろう。
 「山梨市」と聞けば「山梨県」の県都であり人口も数十万人あるだろう、と受け取るのは当たり前である。
  こういうのは一種の“僭称”と言えるのではないか?
(むろん、山梨県県都は「甲府市」だ。)

 そういえば山梨県には「中央市」「甲州市」「甲斐市」そしてあの「南アルプス市」というのがズラリと並んでいる。
 山梨県民の方には申し訳ない言い方になるが――
 この県、自治体のネーミングに関しては「ちょっとオカシイ」のではないか?