コロナウイルスに感染した人とその家族への、差別・罵倒が蔓延しているそうである。
それどころか、コロナウイルスと戦う医療従事者への差別・罵倒まで行われているそうである。
まったくこれは、「人間はどこまでクズのロクデナシになれるか」という見本ケースみたいなものだ。
よりにもよって医療従事者を、コロナと最前線で戦う医者や看護師・病院スタッフを、叩いたり村八分にする――
まともな人間にとってこれは、人として最下等の土人の振る舞いだと感じるのが普通である。
しかしこれは、予期できないことではなかった。
いや、ある意味この「医療従事者を差別・罵倒・村八分にする人」というのは、「真の日本人」「日本の伝統を受け継ぐ、日本人の中の日本人」とすら言える。
なぜならこのブログでも以前に書いたが、太古から受け継がれる「ケガレ意識」こそ日本の真の伝統だからである。
多くの(今でも過半数かもしれない)日本人の中には、脈々とこのケガレ意識のDNAが、当然ながら「善いこと」として伝わっているからである。
人によっては、わが子にも「道徳」としてそれを伝えているからである。
(⇒ 2019年11月24日記事:「他人の握ったおにぎりは食べたくない」-日本の真の伝統「ケガレ意識」が急拡大中?)
明治維新後、そして昭和の敗戦後、日本人は変わったと言われる。
近代市民になったと言われる。科学的知識が普及したと言われる。
しかしそれらは、幻想である。
なるほど科学的知識は普及したかもしれないが、逆にそれは古代からのケガレ意識を、ますます強化・武装化する方向に進んでいるとさえ感じられる。
そして現代での最新のケガレがこのコロナウイルスであり、その感染者も当然ながらケガレでありヨゴレである。
もちろんコロナ感染者と向き合う医療従事者もまた、自動的にケガレとなる。
皆さんは、現代日本の最高位の職業ランクとされている「医師」が、まさか穢れた被差別職業と見なされる時が来るなんて、想像しただろうか。
手前味噌ながら、私はそういう日が(たとえ一時的にでも)来るのを予想していた。
それは、日本人のケガレ意識という「道徳観」の強烈さを、いささかでも知っていたからである。
ケガレ意識の猛威の前では、医者という地位の権威でさえも、ものの数ではないのである。
さて、それではこの、医療従事者への差別・罵倒・賤視への対策だが――
もちろん「差別はやめましょう」「差別はやめてください」なんてヌルい呼びかけで、「ケガレ意識の日本土人」が差別をやめるはずがない。
そんなことは、純情無垢な美少女にでもわかることだろう。
そこで提案するのが、そういう連中を「国賊」と見なすことである。
国と社会と市民・国民に対する「逆賊」と見なすことである。
おそらくこの手の差別者は、そう言われることが一番堪えるのではないかという気がする。
なるほどリアル社会でそう糾弾することはできまいが、ネット上ならいくらでもできるはずだ。
いったん叩く対象ができたらイナゴのように群がってそれを叩く――
というのが悪名高いネット民の特徴だが、その特徴を善用することは、決してできないことではないだろう。
何と言っても実際、医療従事者を「穢れた被差別民」と見なすのが正義だと思っている古代人ばりの土人は、本当に現代日本にとっての国賊としか言いようがない……
この感覚には、それこそ賛同・共感する人が大多数ではないかと思うのだ。