なんでも人が歩くくらいの速度で走り、じゃあ抜かすとクラクションを鳴らす、
後続車が100メートルも列を成すこともある、
見通しの悪いカーブの先で駐車する、
などなど……
そして直撃取材によるともちろん本人は、「こっちが嫌がらせ運転されている。自分は被害者」と言っているとのこと。
そして直撃取材によるともちろん本人は、「こっちが嫌がらせ運転されている。自分は被害者」と言っているとのこと。
しかしどうあれ、周りの人は「迷惑」「変人」と思っているに違いない。
さて、これは、日本を揺るがす「変な人リスク」のたった一例である。
変な人リスク――
まさにこれこそ、今の日本社会が抱える最大の問題だろう。
その問題度は、おそらく少子高齢化問題をしのぐほどに。
よくメディアの報道では、「経済効果」というのが喧伝される。
東京オリンピックは何兆円の経済効果があるとか、お馴染みのその手の話である。
いや、全国の「変な人」による経済損失効果を試算してみれば、それはとんでもない金額に上るのではなかろうか。
一例を挙げると、日本では空き家問題が深刻とされている。
しかし空き家であるのに、なかなか人に貸し出されることがないのも問題だと言われている。
その根本的な理由はおそらく、家主が「変な人」に遭遇するリスクを恐れているからである。
「変な人」が家を借り、家賃も払わず追い出すのも難しいというリスク、近所迷惑になるリスク、それらを懸念するからである。
変な人リスクは、地域社会でも職場でも最大級の大問題である。
人々は皆、それをわかっているか実感しているはずである。
極論すれば、「日本は変な人リスクで滅亡する」と言っても過言ではないのではなかろうか。