プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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自衛隊&ストライクウィッチーズコラボポスターに批判で撤去-日本社会のアニメ化はどこまで行くのか

 自衛隊滋賀地方協力本部が人気アニメ「ストライクウィッチーズ」とコラボした自衛官募集ポスターが、「(性的で)不適切」との批判を浴びて撤去されたとのこと。
 

nlab.itmedia.co.jp


 私はストライクウィッチーズというアニメは名前だけしか知らないのだが、なんでもポスター中の女子キャラの股間からチラ見えしているのは「下着」ではなく(原作によれば)「水着」らしい。

 そして自衛隊の方は「ズボンだと思っていた」とのこと。

 もちろん、原作を知っている人から言わせれば「下着だ、性的だ」という批判は、無知なバカの言うことなのだろうが……

 しかしそんなの知らない一般人にとっては、確かに下着と思うのが普通である。

 
 ところでこれ、性的か不適切かどうかという話は別にして、まず思うのは――

 これが国軍の新兵募集ポスターだというのが、とてもじゃないが日本以外の国の人には信じられないのではないか、ということである。

 もしできるなら、特攻隊で死んでいった人たちやアッツ島で玉砕した人たちを甦らせて、ぜひ感想を聞いてみたいものだ。

 これが未来の日本軍のポスターですと言っても、たぶん信じないのではないだろうか。


 しかし、公的機関や官公庁のポスターでいわゆる萌え絵やアニメ絵を使用するのは、いまや全然珍しいことでも何でもない。

 民間企業でももちろんそうだが――

 あの「キモオタ幼女連続殺人犯」宮崎勤が逮捕された平成最初の年(1989年)から30年、

 平成最後の年の今、日本社会はあの頃から見れば信じられないくらい「アニメ化」してきたものである。

 ほとんどどこを見ても、萌え絵とアニメ絵を見ない空間はないかのようなくらい、社会自体が実にアニメ化しているではないか。

 だがやはり、いくら一般化してきたとは言っても、世界の他の国から見ればこれは異常な空間なのだと思われる。


 日本の作る製品は何でも「日本だけしか通用しない」ガラパゴス化を遂げてしまう――

 としばしば言われるが、この萌え絵とアニメ絵がそこかしこに溢れる社会自体が根本的にガラパゴス化しているのなら、それも当たり前というところだろう。

 
 ただし、その萌えガラパゴス化した日本の中であったとしても、やはり「公的機関と萌え絵のコラボ」は、依然として批判のリスクを孕むものだ。

 もう誰も憶えていないだろうが、2015年に志摩市の公式キャラクターとして生まれた「碧志摩メグ」は――

 たぶん民間のキャラクターなら無事に済んだろうに、市という公的機関が絡んだが故に撃沈の憂き目を見たのだから……

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