中国トップの超美人女優ファン・ビンビン(37歳)が失踪したと伝えられ、3ヶ月になる。
このたび中国当局が初めてこのことに言及し、(彼女らの脱税疑惑は)「いまだ調査中」と伝えたという。
このファン・ビンビンという人、ハリウッド映画にも進出する国際派女優だと言うが、私はこんな報道があるまで全く知らなかった。
(私は映画は好きだが、好きなのは内容であって俳優は比較的どうでもいいのである。)
真っ先に思ったのは、彼女が「ティン・ビンビン」なんて名前でなかったのは、日本のメディアにとって幸いだったということだ。(失礼……)
しかしまあ報道を見ていると、この女優はとんでもない金持ちである。
その年収は40億円、加うるに未婚のパートナーである俳優のリー・チェン氏は、150億円もの資産を持っているという。
凄まじいばかりの富豪カップルではないか。
それにしても、たびたび思うのは――
私は「超」美人女優と書いたし確かに極上級の美人ではあるが、しかし日本のAV女優らとそこまでの差はないように感じて仕方ないのである。
いったいファン・ビンビンとAV女優の面々に、年収40億円分の差があるだろうか。
それは演技力の差だと言うかもしれないが、別に演技力だってそんなにも差はないだろう。
まったく人間の運というものは、とんでもない差を生じさせるものである。
ところで脱税というのは、国家が誰かをアゲてやろうという時に最もよく使われる/使いやすい容疑である。
あのギャング界の超有名人アル・カポネが刑務所に送られたのは、殺人罪でも暴行罪でも恐喝罪でもなく脱税の罪だったことは、知らない人の方が珍しい。
共産党指導部が
「美人だからって調子こいて稼ぎまくってるアイツをちょっとシメてやるか、見せしめにしてやるか」
と考えるのは、しごく当然の成り行きと言える。
そしてこれ、確かに見方によっては、金持ちボロ儲け資本主義への鉄槌でもある。
あのグーグルにさえも国内では検索制限をかけている中国は、見方によっては今この時代になって「反資本主義の社会主義国」の立場を取り戻したかのようにも見える。
もしかしたら中国は本当にあわよくば、超絶格差を野放しにする資本主義世界に反感を持つ人民の、旗印または盟主になりたいのかもしれない。
これはなかなか、将来有望な立場なのではないかと思う。
tairanaritoshi-2.hatenablog.com
実際、あくまで共産党王朝を維持したいなら、金持ち放任資本主義と全然一緒になってしまってはマズいのである。
もし中国が、格差に絶望する貧しき世界人民を大同団結する結集点だと、世界中の人民に見なされるようになれば――
共産中国は延命どころか、傘下の国をどんどん増やしていけるのではないかとの希望もあるだろう。