5月13日午後7時過ぎ、千葉市稲毛区の居酒屋個室で親族(自分の妹、その夫、その子の長女6歳・次女1歳)と、
自分自身の誕生祝い(?)の食事会を囲んでいた元千葉市議の男(46歳)が、突然包丁で親族全員を襲い、長女6歳を死亡させた。
(⇒ TBS news 2018年5月14日記事:一家切りつけで逮捕の元千葉市議、包丁を持参か)
(⇒ 産経新聞 2018年5月14日記事:逮捕の46歳男は元市議の小田求容疑者 死亡女児の母親の兄)
(⇒ 朝日新聞 2018年5月14日記事:千葉4人殺傷、逮捕の男は元市議 殺人未遂容疑)
この男の写真を見る限り、危険人物と言うよりはむしろまともで温厚な紳士のようである。
しかし実際は、かつて父親を棒で殴って逮捕されたが、父親と示談して不起訴になった(それでも市議は続けた)男であった。
そして今回は、初めから包丁を持参して、自分の妹やその家族を殺すつもりで食事会に出かけたのだから、
本当に人間はわからないもの――いや、わからない人間がいるものだ。
と言うより、人間はつくづく変わらないものだと言うべきだろうか。
(こういうことは、元市議であったかどうかなんて関係ないだろうが……)
それにしても、彼がいささか狂った前科者だということを、さすがに妹なら知っていたはずなのに、それでも子どもを連れて食事会を催している。
これはやはり、いくら事件のニュースを聞こうがどうしようが――
そんなことがまさか自分の身には起こらない、考えもしない、という人間の悲しい性質としか言いようがない。
そして逆にこういう性質が、過去に罪を犯したが更生して心底真面目に働こうとする前科者を救っている(そういう人を雇おうとする人がいる)のも事実である。
とはいえやはり、いくら次から次へと人はニュースを忘れるものだとはいえ……
さすがにじわりじわりと、「やっぱりアタマのおかしい奴は雇うな」「前科者なんて誰が雇うか、近づけるか」という感覚は、国民の中に浸透しても無理はないだろう。
たとえ国が(法務省が)どんなに「犯罪者の更生を受け入れようキャンペーン」を続けているにしても、それが健全な庶民の「圧政に対する反抗」なのかもしれない……