プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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国連で、沖縄独立を訴える-沖縄人が独立したいならすればいいのでは?

 「琉球民族独立総合研究学会」という日本の団体のメンバーが、ニューヨーク国連本部の先住民問題常設フォーラムで「琉球独立」を訴えたそうである。

www.sankei.com


 しかしこの記事、見出しは「琉球独立を国連で主張」となっているが、本文では

●日本政府は、固有の文化を持つ沖縄の人々を「先住民」と認めるべきだと主張

在日米軍基地が沖縄に集中している問題の解決を訴えた

 としか書いておらず、どこにも沖縄独立を訴えたとは書いていない。

 だがたぶん、見出しにこう書く以上は、本当に独立を訴えたのだと信じておこう。

(しかし国連の会議って、しばしばこの種の主張がされた、と報じられることが多い気がする。

 以前には日本の高校生が「制服廃止」を訴えた、というのも確かあった。)


 ところで私は、真に沖縄人(沖縄県民)が日本から独立したいなら、すればいいと思う。

 というかぜひ、今すぐ県民投票をやってほしい。

 沖縄人が日本から独立したいと思っているかどうか、その真実(割合)を知りたいと思っている沖縄県民以外の日本人は、とても多いのではないだろうか。


 沖縄は確かに、江戸時代は島津家(薩摩藩)の支配下にあったとは言え、一応は琉球王朝という独立国であった。

 それが日本国に正式に編入されたのは、明治維新から数年経ってからであった。

 この21世紀に独立を訴えるのに、不自然さはないと言うべきである。

 もしこれが日本の話でなくどこか別の国の話であれば、日本人の大多数は「そりゃまぁ、独立したいんだろう」と納得するに違いない。


 もちろん沖縄が独立すれば、日本の経済水域やシーレーンの防衛には大打撃である。

 が、当の地元民たちが日本から離れたいというのなら、それもしょうがないではないか。

 日本の水産業や防衛構想は、海軍力を強化するとかで対応するしかないのである。

(そういえば北海道のアイヌ民族だって、独立とまでは行かなくても「アイヌ民族自治区」とかを作ろうと運動すればよいのである。

 仮に北方領土が返ってくるのであれば、そこを自治区にするのもいいだろう。)


 県民投票で独立が決まれば、それが沖縄県民の意思というものである。

 別に日本本土の人たちは、沖縄に対し「行かないでくれ」と縋りつくようなこともないと思われる。

 
 独立後の沖縄は、今までさんざん米軍基地の存在を指弾してきたのだから、よもや中国の基地を受け入れたり中国と同盟を結んだりするようなことはないだろう――

 だが、たとえそうなったとしても、それもまた独立主権国家のやることでありその国民の選択及び自己責任である。

 日本人が文句を言う筋合いもないし、それで沖縄(琉球共和国民)がどうなろうと、基本的には知ったことではないはずである。

  
 むろんこれは日本に限った話ではなく……

 中国の西部(昔の「西域」)も、

 イギリスのスコットランドも、

 スペインのバスクカタルーニャも、

 そこに住む人たちの大部分が心底から独立したいなら、独立すればいいのである。
 
 そして実際20世紀の後半以降、世界はそんな風になっている。

 南スーダンとかエリトリアとか東ティモールとか、世界の国の数が増えていくのは世界の趨勢である。

 そして人々がどんどん細分化されていくのも、最終的には本当に個人個人に解体されていくのも、人類の趨勢だろうと思う。

tairanaritoshi-2.hatenablog.com


 この趨勢からすれば、22世紀までに沖縄が日本から独立する可能性は決して低くない。

 しかし一方、日米安全保障条約が解消され(従って米軍基地もなくなり)、中国が四分五裂している可能性もまた高い。

 何となくだが予言すると――

 22世紀の沖縄は、今のプエルトリコのように、アメリカの属州みたいな地位に(しかも地元民が望んで)なっているような気もするのだが……