毎度毎度、何か国際的イベントに北朝鮮が参加するときいつも現れる「美女軍団」が、今回の韓国・平晶オリンピックにも「応援楽団」として出現した。
その韓国の反応は、次のとおりらしい。
「(一応敵対してるから)言いたくはないが、やっぱ可愛い、やっぱ美人だ」――
世の女性の皆さん、これが男というものである。
“美しい”は、敵国の男心さえかくのごとく挫いてしまう。
古今和歌集の序ではないが、鬼神の心さえ和らげてしまう。
皆さんが美を渇望・追求したからって、誰に何を言われることがあろう。
勉強ができるとか何とかいうよりも、美しいということの方が、女性にとってははるかに重要で価値が高い――
と言ってしまっては世間にボロクソ叩かれてしまうが、しかしやはりそれは真実の(巨大な)一面である。
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さて、つい最近F1でグリッドガール(レースクイーン)が廃止されたように、欧米諸国では「美人資本主義」に対する反動が出てきている。
しかし欧米諸国とは正反対の北朝鮮では、どうやら(少なくとも対外的には)美人資本主義が全盛のようである。
何と言っても国が率先して美人を選抜し、国際的部隊へ戦略的に送り込んでいるのである。
女性団体は、こういうことこそ厳しく指弾すべきではないだろうか?
しかも上記引用記事によれば、今の北朝鮮の世襲最高指導者・金正恩の妻は、この美女軍団出身だという。
もうこれは美人資本主義というより、まるきり近代以前の封建王国の様相と言える。
思えば西太后(清末の女独裁者)も則天武后(中国市場唯一の女帝。唐王朝を中断させた)も、こういう成り上がり方をしていたものである。
美少女だから皇帝の後宮に入り、息子なんかを産んで権力を得たものである。
そう、この21世紀の日本においてさえ、“お局の中のお局”みたいな人のことを「西太后」と呼ぶことはある。
その西太后も、則天武后も、元は美少女だったのだ。だからこそ成り上がることができたのだ。
(これは「美」というものの儚さと虚しさを、何よりも雄弁に語る歴史的事実だろう……)
かつて共産主義の祖・マルクスは、共産主義は資本主義が極限まで進んだ段階で出現すると書いた。
しかし実際に世界初の共産主義国家となったのは、資本主義が極限まで進んだとはとても言えないロシアであった。
そして現代、“世襲の社会主義国”という奇怪な政体の北朝鮮は、国策として美人資本主義を採用している。
これに対して資本主義の欧米では、美人資本主義への反動が始まっている(と、一応は言えそうだ)。
ではこの日本、まぎれもない美人資本主義国である日本では、いったいどうなるものだろうか。
ここはマルクスに甦ってもらって、意見を聞いてみたいものである。