読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

社会、ニュース、歴史、その他について日々思うことを書いていきます。【プロレス・格闘技編】はリンクからどうぞ。

真に有効な少子化対策は、国民によって支持されない?

 ここ数日、「早婚の蔑視・忌避」と「大学進学が当たり前」という2つの“雰囲気”が少子化の要因であることを書いてきた。

 しかしもちろん少子化は、その他の要因が絡み合う複雑かつ構造的なものである。

 ※私の思うその他の要因としては、次の記事のリンク記事を参照願いたい。 

(⇒ 2016年4月5日記事:「少子化は問題だが、20代前半で結婚するのは早すぎる」と思う心)

  また、次の記事もお読みいただきたい。

(⇒ 2016年2月9日記事:「デートDV被害は男の方が多い」その1 やっぱり現実はクソなのか?)

(⇒ 2016年2月8日記事:「デートDV被害は男の方が多い」その2 人類は分岐する、という当然の未来)

 

 問題は、その“構造”“雰囲気”というのは、政治家・官僚による失政や悪のプログラムによるものでも何でもなく――

 他ならぬ一般国民が醸し出し、支持もしているということだろう。

 たとえば私は「若者の恋愛・結婚離れ」への対策として、

●一回だけ顔面整形手術を無料化する。もしくは普通の病気と同じように、健康保険の適用対象とする。

 ことも有効だと思っている。

 ブス・ブオトコの結婚・恋愛が難しいことは昔でさえ言われていたし、現代ではますますそうなっているのは疑いないからである。

(このことについての記事は、【プロレス・格闘技編】ブログに入って「美人資本主義」で検索されたい。)

 しかしもちろん、こんなことを政府も論客もおおっぴらに提議するはずがないのも明白だろう。

 同じように、

●初婚年齢を引き下げる(早婚を奨励する) とか、

●大学進学率を引き下げる とか、

●一夫一婦制を廃止する とか、

 誰も真面目に提議しようとはしないだろう。(と言うより、そんな度胸はないだろう。)


 少なくとも私には、もしそれらが実際に起こったなら――

 育児休業を取りやすくするとか女性の社会進出を促進するとかいうことよりは、ずっと少子化に対して効果があると思う。

 だが、これを読んでいる人も含め、そんな提案に表立って賛成したり受け入れたりする人はほとんどいまい。

 逆に圧倒的大多数の国民は「大学進学率を引き上げる」ことを目指すべきだし支援するのが国の責務だろ、といかにも言いそう/思いそうではないか?


 これはどことなく、「葬式」の例にも似ている。

 庶民が“普通の”葬式をしようとすれば100万円くらいかかるのが普通だという国はかなり珍しいと思うが、日本はその一つである。

 しかし、どうせ大学に行く必要のない職に就くとわかっていながら大学に行くのが普通だと思う(そして採用する企業の方もそれが当然と思っている)のと同様、

 葬式だって何も100万円もかけなくたっていいはずなのだ。

(だいたい、全くしなくても良いはずである。たいていの日本人は心底から宗教や死後の霊魂を信じていはしない。)

 それなのに100万円かかる葬式をしなくては、人は“恥ずかしい”と思う。

 そりゃあ親が死んでも「どうすればいいかわからない」から遺体を放置する/遺体と同居する、などという事件が何件も起こるはずである。

 低所得者がそうした「人並み」の葬式を出せるよう、貸付したり扶助したりすべきだ(もちろん公的機関が、だ。自分ではない)とする声は、けっこう説得力を持って響くのではないか?

 ※ただし、さすがに最近は「家族葬」(家族だけの小規模な葬式)にする人が増えているようだが。


 そう言えば「結婚式」もまた、結婚へのハードルを無用に上げている一因に思える。

 かつて結婚式は、地元の公民館(そう、あなたの住む地域にもある、あの公民館だ)で行なわれることが珍しくなかった。

 しかし現代では、よほど田舎に住んでいる人たちでもそんなことはしないだろう。

 公民館に「今度結婚式をしたいんですが、その日は開いてますか?」などと問い合わせれば、「は?」と反応されるだろう。

(しかし一応、できないことはないはずである。公民館って元々はそういう使用目的を見込んで建てられたはずだから……) 


 いつからか結婚式は、街中のホテルを借りて大勢の招待客を呼んでやることが「普通」になった。

 そこらの庶民でも何百万円かけてやることが「普通」になり、そうでなければ貧乏くさいと思われるようになってしまった。

 そしてついでに、それへ持参する祝儀も「3万円」が標準になった。(地域によって多少の違いはあると思うが)

 私は、そういう結婚資金が用意できないから結婚に二の足を踏む人ってけっこう多いと思う。

(親が出すだろと言ったって、その親だってカネがないことも多いはずだ。現に私の親はそんなカネは持っていない。)

 また、祝儀の3万円を捻出するのを迷惑に思い、大ダメージだと感じる人も決して少なくないと思う。

 むしろ私は、いまだそういう結婚式が「普通」であることを不思議に思っているくらいである。

 別に結婚式なんてしなくていい。するにしても、そんなにカネをかけないでいい。

 新婚旅行も国内でいいし、結婚指輪も婚約指輪も何十万円もするのをわざわざ買わなくていい。

 しかし国民・庶民にとっては、「それでいい」という雰囲気にはならないのだ。

 逆にそんなことを言う人(特に男)は、結婚する資格がないと思うのが普通なのである。


 さて、こういった国民の雰囲気が容易に変わらないとするならば、いったいどうしたら少子化を食い止めることができるだろう?

 私が思いつくのは、

●高齢出産を安全化・簡単化・促進するような医療技術への投資

 である。