プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

社会、ニュース、歴史、その他について日々思うことを書いていきます。【プロレス・格闘技編】はリンクからどうぞ。

出生率

儒教「受け売り冤罪」事件-これが少子化非婚化の原因となぜ思う

日本もそうだが、東アジア各国の出生率低下・少子化・非婚化は世界の中でも低い方と言われる。 そして、その原因として打てば響くように返ってくる答えが「儒教」という言葉である。 「儒教による家父長制」が強い地域ほど女性が抑圧されている(に決まって…

出生数8年連続減少-「恋愛・結婚・子育てする人は変わり者」の時代

2月27日、厚生労働省は2023年の国内における出生数(速報値。日本生まれの外国人を含む)が、過去最少の75万8,631人(前年比5.1%減)だったと発表した。 この「過去最少」記録は、8年連続の更新となる。 また婚姻件数の方も前年比5.9%減の48万9,281組で、90…

中国の若者、恋愛困難で国の支援を望む-東アジア人は「個」に向いてない?

中国の新聞『中国青年報』の行ったアンケート調査結果というのは、人によっては爆笑ものである。 なんでも ●中国の若者たちの最大の悩みは、男女を問わず「恋愛の仕方が分からない」ということが判明。 ●調査対象者(23歳から38歳の独身男女)の大半は、交友…

近未来は男女の約半分が「生涯無子」-こんなもんじゃないのと思う感覚

国立社会保障・人口問題研究所の最新推計値によると、2005年生まれの女性が50歳到達時、一度も子どもを持ったことのない人は最大42%、最少24.6%に上るという。 男性は女性より未婚率が高いので、これが最大50%程度になるとされる。 2055年の日本ではだい…

日本の人口減少は「まともな人が多い」から?-「家に帰ってまで仕事したくない」のは当然では

7月26日、総務省の人口動態調査が公表され、2023年1月1日時点の日本の総人口(外国人を含む)は1億2541万6877人、 うち日本人は約80万1千人の減となり、その減少幅は1968年の調査開始以降最大、そして初めて全47都道府県でマイナスとなったことが明らかにな…

AIはモデル女性を駆逐する?-本物女性は「作り物」に勝てるか

AI画像で動画化された「架空の女性」のtiktokが百万回再生されるなど、「AIインフルエンサー」が人々の支持を集めていることについての記事が、書かれている。 (⇒ リアルサウンドテック 2023年6月4日記事:“実在しない”19歳港区女子のTikTokが100万回再生 …

出産・子育ては「生き地獄のオワコン」、もう止めるべき論

まずはこちらの記事を、お読みいただきたい。 (⇒ プレジデントオンライン 2023年6月1日記事:「罰ゲームのような環境で子どもを産んでも見合うほど得るものがない」異次元の少子化は女性たちの声なき主張) これを読んですぐ思いつく二つの言葉は、「生き地獄…

もうすぐ「結婚するのは変わった人」になる説

最近はとにかく、「人口減少」「出生率・出生数が下げ止まらず」「未婚率上昇」とかのニュース記事が目白押しである。 日本だけでなく、世界の中でも特に東アジアではそんな話でもちきりである。 というわけで、当ブログでもその手の記事が自然と?多くなっ…

少子化非婚化×カスハラ-「人と関わる」恐怖と億劫

2月28日、厚生労働省の人口動態統計速報値により、2022年の日本の出生数は79万9728人(前年比5.1%減)で、統計開始以来初めて80万人割れとなったことがわかった。 とはいえ、こんなことはわかっていたことだ。 同じく2022年の死亡者数は158万2033人と過去最…

日韓の若者「子どもはいらない」で一致-「大東亜非婚無子圏」の誕生

日本のZ世代(の18歳から25歳)の約半数が「将来、子どもは欲しくない」と回答したらしい。 そして韓国でも、20代と30代の女性のうち約半数が「女性の人生に結婚・出産は重要でない」と回答し―― 女性にとって結婚と出産は必須だと答えたのは、わずか4%だっ…

「男女の4~6人に1人は生涯未婚」は妥当な水準ではないか説

日本の生涯未婚率、すなわち50歳までに一度も結婚したことのない率は、2020年にとうとう男性25.7%(4人に1人)、女性16.4%(6人に1人)に到達したらしい。 1980年には男2.6%、女4.5%だったのと比べれば、驚異的な伸長だ。 (⇒ 読売新聞 2022年6月11日記…

コロナ禍で世界の出生率は暴落する?-人類の人口減少の始まり

今回の新型コロナ蔓延で、少なくとも2020年と2021年の出生率はまたも急落するだろう―― と予想しているのは、何も人口学者ばかりではないはずだ。 それも「日本が」ではなく「世界が」である。 かつてなら、「外出自粛で家にいたら、当然出生数は増えるだろう…

「子殺し」元農水省事務次官に懲役6年判決-現代の大岡裁きと「子を持つリスク」の顕在化

日本の誰もが知る超有名事件となった、元農林水産省事務次官(76歳)による長男(44歳)殺し―― 12月16日、東京地裁はその判決を下した。結果は懲役6年の実刑であった。 (⇒ FNN PRIME 2019年12月16日記事:長男殺害の元農水次官に懲役6年の実刑…裁判員「家族…

2019年の出生率は30年ぶりの大幅減-人口減少の主因は「人間関係」という北東アジア土俗病?

既に危機的に低下しているとされる日本の出生率が、2019年はさらに低下するという。 厚生労働省の人口動態統計速報によると、今年1~9月の出生数は67万3800人で、前年同期比5.6%減である。 日本生まれの日本人に限ると、これよりさらに3万人程度少なくなる。…

「やっぱり結婚・出産は損」の雰囲気が日本を覆う-良き父・夫、良き母・妻がこんなメンドクサイならば

お笑い芸人のオリエンタルラジオの中田敦彦(2児の父)氏が、 「良い夫を止めました」 「妻とは別れていい」 「別れたら子どもの親権は妻に渡していい」 と宣言したそうで、それについて「偏差値29から東大に合格した」杉山奈津子(1児の母)氏が批判の記事…

「#MeToo」に(やっぱり)反動「MGTOW」-珍しくアメリカが日本を後追いする分野

セクハラを告発する全世界的運動「#MeToo」について、やっぱりカウンター活動が起こっているようだ。 そりゃ何にだって反発・反動が起こるのは世の習いである。 hbol.jp tairanaritoshi-2.hatenablog.com しかしまあ、上記ハーバー記事に引用された男性たち…

カトリーヌ・ドヌーブら「男は女を口説く権利ある」-女を口説くのはもう止めよ。と言うか日本人はもう止めている

有名女優カトリーヌ・ドヌーブ(74歳)らフランス女性100名が『ル・モンド』誌に寄稿し―― かの「#MeToo」(セクハラなどの性暴力を告発)運動が、行きすぎた魔女狩りに堕したとする論陣を張った。 www.jiji.com www.huffingtonpost.jp ドヌーブらは、社会的…

3DCG美少女「saya」、何でわざわざブスを創ろうとするものか――美人の需要と供給と

むろん、漫画やドラマと、現実とは違う。 そんなことは言われなくても誰でもわかっている(口に出してもそう言う)ことではあるが―― しかしその手のコンテンツが幼少時から周りに溢れ、大人になってもずっとそのままであるとしたらどうだろう。 美男・美女や…

理想の女性像は「美人でバカ」から「美人で頭がいい」へ――ハードルは上がり対象者は減る

かつて男にとって最も好ましい女と言えば、「頭がカラッポな美人」というものであったらしい。 (20世紀前半の海外翻訳小説を読んでいると、登場人物がそんなことを言うシーンにちょくちょく出くわす。) しかし、今の男は違う。 「自分より頭がいい、学歴が…

「結婚しない原因は、相手に求める水準が高すぎるから」の意味

ニッセイ基礎研究所というところは、いろんな社会事象について精力的にレポートを発表している民間機関である。 (もちろん母体は、保険会社の日本生命だ。) つい先日も、『「未婚の原因はお金が足りないから」という幻想』というタイトルのレポートがサイ…

「出産」はいずれ「クリトリス切除」と同じに見られる?

先日の記事では、近未来に現実化するかもしれないこととして次の3つを挙げた。 (1)「理想の恋人」は人工的に創られることになる。 (2) 天然の人間の子どももまた、女性の腹ではなく培養器・保育器内で創られるのが普通になる。 (3) 子育てはほとんど全面的に…

労働時間の短縮…少子化を防ぐ最も現実的で、最も非現実的な手段

思うに、恋愛・出産・育児を「面倒な負担」に感じるということには―― 「仕事」というものが我々の生活の中心にあることが最大級の原因になっているだろう。 (むろん、「嗜好の選択肢の多様化」もそれと同じくらい大きな要因である。 何度も書いてきたように…

「恋人・配偶者はいらないが、自分の遺伝子を受け継ぐ子はほしい」という需要に応える未来

間が開いてしまったが、本記事は tairanaritoshi-2.hatenablog.com の続きである。 恋愛・結婚は「わずらわしい」、そして自分のやりたいことの邪魔になるから積極的に「やりたくない」。 出産・育児は喜びかもしれないが「手間がかかって大変そう」、だから…

恋愛・結婚・子育ては、「他に特にやりたいことがない人」がすることになった?

恋愛・結婚・子育てをするには、何かを犠牲にせねばならない―― その犠牲にするものとは趣味への(資金的・時間的)投資であったり、キャリアアップの計画であったり、人によって千差万別。 いやまったく、もしそれらを本気で追求するつもりであれば、カネと…

少子化対策の第一手、生殖可能年齢の延長

国民は早婚を望まず忌避し、蔑視する。 自分や子どもが大学に行かない人生も前提としない。 そしてまた、少なくともある程度以上の規模の企業は、その採用候補者が大卒であることを当然の前提とする。 (その仕事内容が大卒であることを要求する場合は非常に…

真に有効な少子化対策は、国民によって支持されない?

ここ数日、「早婚の蔑視・忌避」と「大学進学が当たり前」という2つの“雰囲気”が少子化の要因であることを書いてきた。 しかしもちろん少子化は、その他の要因が絡み合う複雑かつ構造的なものである。 ※私の思うその他の要因としては、次の記事のリンク記事…

少子化要因としての大学進学~現代日本の教育費負担は史上最大の浪費か?

22歳くらいで大学を卒業し、就職し、ある程度の収入になってから結婚する。 なるほどこういう人生プランなら、初婚年齢は三十歳前後になるだろう。 しかしどうしても疑問なのは、ここに大学が入る必要性があるのかという点である。 はっきり言って世の中に…

「少子化は問題だが、20代前半で結婚するのは早すぎる」と思う心

2ヶ月ほど前、若者の恋愛離れと未婚率の上昇について5本の記事を書いた。 (⇒ 2016年1月26日記事:恋愛離れと未婚率上昇の真因 その1 非婚化の三大要因) (⇒ 2016年1月27日記事:恋愛離れと未婚率上昇の真因 その2 時間資源の有限性) (⇒ 2016年1月30日:…