プロレスリング・ソーシャリティ【社会・ニュース・歴史編】

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宇和島訪問記(1) 宇和島市は南国のレトロな街 附:私の旅行規準について

 ゴールデンウィーク後半を利用して、小旅行に行ってきた。
 行き先は四国の今治宇和島である。
 私には旅行に行く際の規準めいたものがあって、それは――

(1) 100年仕事してても絶対に行かなそうなところに行く。
(2) 日本人の9割が一生に一度も行くことも、電車や車で通過することさえないところに行く。

 というものである。
 今回の今治はともかくとして、宇和島を含む四国の南西部って、みなさんも行く用事はないのではなかろうか。
(地元の方々、ゴメンナサイ。)
 そういうところをあえて選んで行くのが、旅行の面白さというものだろうと思っている。
 そしてこういう規準を当てはめれば、誰にでもいくらでも日本国内に旅行先がありそうではないか?
 私もいつか、青森県とか南西諸島(九州と沖縄の間にある喜界島とか)、東京都青ヶ島村北大東島南大東島などに行ってみたいものである。

 ……それはともかく、まずは宇和島について。
 宇和島と言えば、幕末四賢侯の一人である宇和島藩伊達宗城(だて むねなり)が有名である。
 あとは、2001年にアメリカの原子力潜水艦と衝突・沈没したえひめ丸は、宇和島水産高校の船だった。
 また、闘牛も有名なようだ。(私は今回行くことになるまで知らなかったが。)
 しかしやはり最も有名なのは、名城と言われることの多い「宇和島城だろう。
 このたび宇和島に行くことにしたのも、まさにそれを見るためである。

 宇和島市へは松山市から電車で行くのだが、その料金は特急で片道2,260円。
 まずこの段階で、松山市在住の人も滅多に宇和島へ行くことはなさそうである。
(鈍行にすれば半額くらいになるのでそれでいいじゃないかと思われそうだが、特急「宇和海3号」でも1時間25分かかるのだから、鈍行となればほとんど1日の労働時間の半分ほどもかかってしまうのだ。)

 さて宇和島駅に降り立つと、そこは寂れた地方都市という風情であった。
(重ね重ね地元の方、スミマセン。しかし正直な感想です。)

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 しかし市街の大通りには“南国の木”が天に向かって高く伸び、いかにも南の国の風情を漂わせてもいる。

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 駅前から大通りを右に進んでいると、そんなに歩かなくても宇和島城天守閣の遠景が見えてくる。

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 そして「栄町港交差点」で左に曲がると、宇和島城の入口はもう近い。

 すると交差点を曲がった途端、何としても目を奪われるものが飛び込んできた。
 この2017年になって、いまだ「ファミコン」と書かれた店を見つけるとは思わなかったので、ちょっとした感動でカメラを向けてしまった。
(さすがに、営業している様子ではなかったが……)

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 また道を進んでいると、奇異と言えば奇異であるが、日本全国には似たような物件が多くあるのだろう――と思えるような物件も見つけた。
 それは“川の中に建つ家”というものだった。

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 この川は増水することはないのだろうか、きっとこの家を建て替えることはできない(許可が下りない)だろうな、などということを思わざるを得ない。
 もう少し進むと宇和島市消防本部があり、その角を右に曲がれば宇和島城への入口である。

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小さすぎて蒔くのが面倒なニンジンの種を適当に蒔くと、こうなる

 家庭菜園をやっている人は多いが、私もその一人である。
 「小さな畑でも、自分で野菜を栽培できれば食費が浮くのではないか」と考えて野菜の種を買ったことがある人なら誰でも知っているとおり――
 ニンジンの種というのは非常に極小で、「ちゃんと指で土を指して穴を作り、等間隔で植える」ことを想定して袋を開けると、アッと驚く始末になる。
(これ、“ニンジンの種ってこんなに小さいのか”とビックリして気が遠くなった人は、世の中にたくさんいるのではなかろうか。)

 もちろん私も、いくら畑が極小だからといって、そんなのを「指穴」を開けて一つ一つ落としていく気にはならない。
 よって、溝を付けて適当に振りまくことになる。 
 そしてさらについつい面倒になり、間引きもしない――
 そんないい加減な育て方(実は、実験的にわざと何もしなかったのだが)をすると、収穫はこうなる。
 

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 これはまさに「ヒメニンジン」である。
 で、こんなのを食うのかって? どうやって食うのかって?
 まあ、葉っぱは取り除くとして、残った実を鍋に入れてただ沸騰させるだけ。
 そうすれば食えるようにはなるのだが――
 もちろんあのニンジン独特の甘みは(味は)ほとんどなく、美味くも何ともないものである。

 実験の結論。
 たとえもったいなくても、間引きはしましょう。(広い畑なら、別の所に植え替えられるのだが……)
 ヒメニンジンを育てても、食費を浮かすことにはなりません。
(味がないのでオカズにもならない……)

山口組・第2次分裂 「マフィア組織が記者会見」の怪?

 4月30日、神戸山口組(本部は兵庫県淡路市)から離脱した各組組長らが、尼崎市の直系団体事務所で会合を開いた。
 その後幹部6人が雑誌・新聞の各社1人の記者を事務所に入れ、異例の“独立決意表明”を行ったという。
(テレビ局とカメラマンは入れず、質問もなし。われらがヤクザ情報のクオリティペーパー『週刊実話』はもちろん入っていただろう。

 日本最大の暴力団(マフィア)として有名な山口組が第1次分裂をしたのは、2015年の8月。
 約1万人の構成員を持つ山口組(組長・司 忍(つかさ しのぶ))から約2,600人の神戸山口組が抜け、今回の第2次分裂では神戸山口組から新団体「任侠団体山口組」が抜けることとなった。
 感想としてまず一つ、やはり何が何でも「山口組」というネームバリューは失いたくないのだろうなというのがある。
 “われこそは真の山口組”と主張したい気持ちもあるのだろうが、この名前を失えばヤクザ業界以外(いわゆるカタギの世界)には通用しなくなるという恐れもあるのだろうか?
 次に一つ。任侠団体山口組には「組長」は置かず「代表」を置き、その代表には神戸山口組の中核組織であった“山健組”の織田絆誠(おだ よしのり)氏が就くという。
 毎日新聞の記事によると、その織田絆誠氏の名前の後にはカッコ書きで「本名・金 禎紀=よしのり」とある。
 “日本の暴力団というのは、在日韓国・朝鮮人の団体である”というのはもはや日本のカタギ界で暗黙の常識ともなっているが、それがまたも上書き立証された形である。
 
 30日の会見では織田(金)代表は出席せず、“本部長”に就任した池田幸治(兵庫県尼崎市の真鍋組組長)氏が、神戸山口組離脱の理由と旧団体への批判を行った。
 離脱の理由は「金銭の吸い上げが酷い」「神戸山口組の井上邦雄組長が、出身母体を贔屓する」「井上組長が進言・諫言を一切聞かない」というのだから、暴力団といえどもプロレス団体の分裂理由とそうは変わらないものである。
 「山口組を真っ向から否定して立ち上がったのに、神戸山口組の現実はそれ以下の悪政だった」との批判に至っては、どこかの政党や革命軍、世直し団体の内紛と全く変わらなく見える。
 というより、人間の団体なんて全てこんなものなのだろう。
 なんだか「生ある者は必ず滅びる、長く続いた団体・組織は必ず分裂する」という理(ことわり)をまざまざと見る思いである。
 
 それにしても、マフィア団体が記者を招いて意見表明・決意表明を公然と行うというのは、日本以外の国で普通のことなのだろうか。
 以前、FBI女性捜査官が大阪府警に研修に来て、「ヤクザの事務所が町中に普通に建っていることに驚いた」という記事を読んだことがある。(2007年2月1日付け・産経新聞関西版)
 
 活字メディアだけとはいえ、マフィアがメディアを呼んで自らの「正義」を決然と訴えるというのは、日本ならではの奇景ということになるのだろうか?
 ともあれ、マフィア団体が分裂を繰り返していくというのは、カタギ界にとって基本的には喜ばしいことである。
 多少の抗争があったとしても、その死者とターゲットがマフィア構成員だけであれば、むしろ大いに抗争してほしいと思っている一般人も少なくないはずだ。
(そして『週刊実話』の売り上げも伸びるだろう。)
 
 私はそんなにヤクザ界に興味があるわけではないが、しかし今後の「旧山口組三国志の展開には興味をそそられるものがある。
 ごく適当な感想に過ぎないが、もう一度か二度は分裂が起こる気もしている。
 そしていずれは日本最大最強を誇った山口組も、名前だけはいくつもの小団体が継承するが、かつての勢力は雲散霧消する日が来るのだろう。
 この世に滅びない国はなく、いつか潰れない会社も団体もないのだから……